スケイローン
スキーローン · スケイロン · Sciron
メガラの海岸の崖に陣取り、旅人に自分の足を洗わせて海へ蹴落とし、海亀の餌にした盗賊。テーセウスに同じ方法で殺された。娘エンデーイスはアイアコスの妻となり、テラモーンとペーレウスを産んだ。メガラの伝えでは盗賊を罰した正しい人であったという。
解説
概要
スケイローン(Σκείρων、スキーローンとも)は、ギリシア神話の人物である。
コリントス人で、ペロプスあるいはポセイドーンの子。あるいはメガラ王ピュラースの子で、アテーナイ王パンディーオーンの娘と結婚した。あるいはピッテウスの娘ヘーニオケーとカネートスの子で、テーセウスの従兄弟。
サラミース王キュクレウスの娘カリクローとのあいだにエンデーイスをもうけた。エンデーイスはアイギーナ王アイアコスの妻で、テラモーンとペーレウスの母である。
神話・物語
傲慢な盗賊であった。メガラの海岸にあるスケイローン岩に陣取り、旅人に無理やり自分の足を洗わせ、洗っている最中に海へ投げ込んで、岩の下の海中に棲む大きな海亀の餌にした。
テーセウスはアテーナイへ向かう途中、スケイローンの足をつかんで海に投げ込み、殺した。オウィディウス『変身物語』第7巻は、スケイローンの骨は大地にも海にも受け入れられず、岩に変わったと語る。
プルタルコス『テーセウス伝』によれば、メガラの著述家たちは、スケイローンは盗賊ではなく盗賊を罰した者で、アイアコスやキュクレウスと縁を結んだ正しい人であったと伝える。
図像と象徴
本サイトが掲げるのは、テーセウスがスケイローンを討つ場面を描いた、前5世紀の赤像式の杯(ドゥーリスの作とされる)である。足洗いの盥と、岩の下の海亀が添えられることが多い。
系譜と関係
娘はエンデーイス、孫はテラモーンとペーレウス。討ち手はテーセウス。
文化的足跡
「スケイローンの岩」と呼ばれる崖道は、コリントスとメガラのあいだに実在し、古代から難所として知られた。
領分・別名
親・配偶者・子までを表示(全体はフル系図ページへ)。実線=主要伝承/点線=異伝・別系統。