レフア
レフア · Rehua
マオリの最高天に住むきわめて神聖な神格で、アンタレス・ベテルギウス・シリウスのいずれかと同定される。死に触れられず、盲目を癒し死者を蘇らせる。その髪から鳥が出たが、聖なるものゆえタネは食べることを拒んだ。
解説
概要
マオリ神話において、レフアはきわめて神聖な人物であり、一部の伝えにおいて十番目にして最高の天であるランギ・トゥアレアのテ・プタヒ・ヌイ・オ・レフアに住む。
レフアは特定の星と同定される。北島のトゥーホエ族にとってはアンタレスであり、他ではベテルギウス、あるいはシリウスであるとされる。
最高の天に住むため、レフアは死に触れられず、盲目を癒し、死者を蘇らせ、いかなる病をも癒す力を持つ。ランギとパパの子である。
天の層
マオリの宇宙観において、天は複数の層をなす。一般に十層とされ、最高天にレフアが住む。
タネが知識の籠を得るために昇ったのも、この最高天である。
死の及ばない場所。 最高天は死の及ばない領域であり、そこに住む者は不死である。地上の生と死の循環の外にある。
髪のなかの鳥
レフアの物語のうち最もよく語られるのは、その髪に鳥が住むという話である。
タネがレフアを訪ねたとき、食べるものがなかった。レフアは自らの髪をほどいた。髪のなかから鳥が飛び出し、これを料理して振る舞った。
食物の起源。 鳥がマオリの重要な食料であったことに対応する。
ただしタネは、これを食べることを拒んだ。レフアの髪は聖なるものであり、そこから出たものを食べることはタプ(禁忌)に触れるためである。
聖なるものは食べられない。 神聖さと食の禁忌が結びつく。
星として
レフアが同定される星は、部族によって異なる。アンタレス、ベテルギウス、シリウス——いずれも赤く明るい星である。
夏に現れる星として、季節の指標となった。
図像と象徴
本サイトが掲げるのは、シリウスAとBの想像図である。
関わる神格・伝承
ランギとパパの子。タネの兄弟。最高天に住む。
文化的足跡
「レフア」はマオリ語の人名として用いられる。ハワイ語の「レフア」(オヒアの花)とは別語である。
なおマオリとハワイの伝統は今日も継承されている生きた文化であり、本項の記述はその神格の伝承に関する学術的な整理である。