ペリクリュメノス
ペリクリュメノス · Periclymenus · Periklymenos
ギリシア神話の人物の名。ネーレウスの子でアルゴナウタイの一人、ポセイドーンから変身の術を授かったがヘーラクレースに殺された者が最もよく知られる。ネストールの兄弟。
解説
概要
ペリクリュメノス(Περικλύμενος、「広く名高い者」)は、ギリシア神話の人物の名である。主として三人が知られる。
同名の人物たち
ネーレウスの子。 ピュロス王ネーレウスとクローリスの子で、アルゴナウタイの一人。兄弟は十二人あり、ネストールもその一人。姉妹にペーローがいる。
ポセイドーンから、どんな動物や木にも姿を変える術を授かった。ヘーラクレースがピュロスを攻めたとき、獅子、蛇、蟻、蠅、蜜蜂、鷲と変身して戦ったが、他の兄弟とともに殺された。ネーレウスの十二人の子のうち、生き残ったのはネストールだけである。
ヘーシオドス『女たちのカタログ』の断片によれば、蜜蜂に変じて戦車の軛に止まったところを、アテーナーに教えられたヘーラクレースが射殺したという。
ポセイドーンの子。 テーバイ人で、テーバイ攻めの七将の戦いでパルテノパイオスを討った。あるいはアムピアラーオスを追いつめ、ゼウスの雷霆が大地を裂いてアムピアラーオスを呑み込むまで追ったという。
ペーネロペーの求婚者。 イタケーの求婚者の一人。
図像と象徴
固有の図像は伝わらず、本サイトも主画像を掲げない。
第一のペリクリュメノスの変身術は、プローテウスやテティスと同じく、海神ポセイドーンに由来する力である。しかし変身しても殺される。ヘーラクレースの前では、変身の術も守りにならない。
関わる神格・伝承
第一の父はネーレウス、兄弟はネストール。討ち手はヘーラクレース。
ネストールが『イーリアス』で老将として現れるのは、兄弟がすべてヘーラクレースに殺され、一人生き残ったからである。
文化的足跡
日本語圏でこの名が挙げられることはまずない。ネストールの兄弟として、ピュロス陥落の挿話に現れる程度である。