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リホラトカ
PLATE — ЛИХОРАДКА
SLAVI · スラヴ神話
ЛИХОРАДКА

リホラトカ

リホラトカ · トリャサヴィツァ · Likhoradka

ロシアの民衆イコン(ルボーク)、ピョートル大帝人類学・民族学博物館蔵 PUBLIC DOMAIN

人に憑依して病をもたらすスラヴの女性の霊。後代の伝説では十二人の姉妹とされ、震え・高熱・悪寒・黄疸などそれぞれ異なる症状を司る。護符に十二人の名を書いて防いだ。今日のロシア語で「リホラトカ」は発熱を意味する。

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解説

概要

リホラトカ(トリャサヴィツァとも)は、スラヴの伝承で、人に取り憑いて熱病をもたらすとされる女の霊である。後の時代のロシアの伝説では、十二人の姉妹とされ、それぞれが震え、高熱、悪寒、黄疸といった特定の症状を受け持つ。十二人の名を書き連ねた護符が、病を防ぐために用いられた。今日のロシア語で「リホラトカ」は、発熱を意味する普通の言葉である。

なお本サイトの分類では、スラヴ神話の体系に含めて扱う。群として現れるため群記事とする。

十二人の姉妹

キリスト教が広まったのち、リホラトカは新約聖書に登場するヘロデ王の十二人の娘とされた。十二人は地下に鎖でつながれているが、しばしば解き放たれて人を襲う。姉妹にはそれぞれ名があり、震え、高熱(「火」)、悪寒(「氷」)、胸の圧迫、喉の病、耳の聞こえなくなること、骨の痛み、腫れ、黄疸(「黄」)、痙攣、飢えを受け持ち、最年長のネヴェヤが最も恐ろしいとされた。熱病に伴うさまざまな症状が、一人ひとりの霊に割り振られているのである。神話が、症状を分類する体系として働いていたことになる。暗黒の神チェルノボグが生み出したものとする伝承もある。

名を書き連ねる護符

リホラトカから身を守る護符には、十二人の名が書き連ねられた。名を知ることが、その力を封じることにつながると考えられたのである。こうした護符の形は、ビザンツに由来する「聖シシニウスの祈り」を通じて伝わった。ユダヤ教の護符が、赤子を襲うリリスの名を書き連ねるのと同じ構造であり、同じ形の護符が地中海から東ヨーロッパまで広く分布している。

普通の言葉になった霊の名

「リホラトカ」は、今日のロシア語で発熱を意味する普通の言葉である。霊の名が病の名として残ったのであり、中国の旱の女神女魃の名が「旱魃」として残ったのと同じである。

図像と象徴

本サイトが掲げるのは、トリャソヴィツァを描いたイコンである。正教の護符としてのイコンには、鎖につながれた十二人の姉妹が描かれた。

関わる伝承

チェルノボグが生み出したものとされ、ノクニツァとともに病をもたらす霊の系列をなす。

文化的足跡

十二人のリホラトカの名を記した護符は、ロシアの民俗資料として数多く残っている。

なおスラヴの民間伝承は今日も語り継がれており、本項の記述はその伝承に関する学術的な整理である。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q4264244 — 骨格データの出典
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