ラカ
ラカ · ラータ · ラタ
ハワイのフラと森の女神。フラの学校には森の緑で飾った祭壇が置かれ、装いはすべて植物から作られるため、踊ることは森から借りることである。汎ポリネシアの英雄ラータの物語は、許しを乞わずに木を伐る戒めを語る。
解説
概要
ハワイ神話において、ラカはポリネシア神話の二人の異なる人気のある英雄の名である。ポリネシアの他の地域では、ラータ、ラタ、ラタ、アタ、ラサとして知られる。
なお本項は、フラの女神としてのラカを主として扱う。
フラの女神
ラカは、フラと森の女神である。
祭壇。 フラの学校(ハーラウ・フラ)には、ラカの祭壇(クアフ)が置かれる。
祭壇は森から採った緑——マイレの蔓、パラパライの羊歯、レフアの花、ハラの葉——で飾られる。踊りの前に、これらを採る許しを森に乞う儀礼が行われる。
踊りと森。 フラの装いはすべて植物から作られる。踊ることは、森から借りることである。
ラカが森の女神でありフラの女神であることは、この結びつきによる。
男神ラカと女神ラカ
ラカは、男神とも女神とも記される。
男神。 カヌー作りの守護神としてのラカである。森の木を伐ってカヌーを作る職人が祀った。
女神。 フラの守護神としてのラカである。
いずれも森に関わる。木を伐ることと、葉を摘むことが、同じ神の領域である。
ラータの物語
ポリネシア各地に伝わる「ラータ」の物語は、カヌーを作ろうとして森の小人たちに妨げられる英雄の話である。
許しを乞わずに伐る。 ラータは森の木を伐ってカヌーを作った。しかし翌朝、木は元通りに立っていた。森の精霊たちが夜のうちに戻したのである。
見張っていたラータは、精霊たちが「誰が許しも乞わずに我らの主を伐ったか」と歌うのを聞いた。
ラータが詫びると、精霊たちはカヌーを作ってくれた。
採る前に断る。 この物語は、自然から取るときに許しを乞うという規範を語る。ハワイのヒイアカの物語、マオリのタネへの祈りと共通する。
図像と象徴
本サイトが掲げるのは、ハワイのオヒア・レフアの花である。ラカに捧げられる。
関わる神格・伝承
ヒイアカとともにフラの守護神。ラータ、ラタとして汎ポリネシアに分布。
文化的足跡
フラは19世紀に宣教師によって禁じられ、1880年代にカラーカウア王が復興した。今日、メリー・モナーク・フェスティバルをはじめとする競演会が盛んである。
なおハワイ・サモア・トンガ・タヒチの伝統は今日も継承されている生きた文化であり、本項の記述はその神格の伝承に関する学術的な整理である。