カルニ・マーター
カルニ・マーター · バグワティー · キニヤーニー
14〜16世紀の西ラージャスターンに生きたとされるチャーランの女性聖者が、ドゥルガーの化身として祀られた女神。ビーカーネールとジョードプルの建国に関わり、ラートール家の守り神となった。デシュノークの寺院は二万を超える鼠が住む「鼠の寺」として知られる。
解説
概要
カルニ・マーターは、インド西部ラージャスターンで祀られる女神で、14世紀から16世紀にかけて実在したとされる女性の聖者が神として祀られたものである。女神ドゥルガーの化身とされ、ビーカーネールやジョードプルを治めた王家ラートール家の守り神である。デシュノークにあるその寺院は、二万匹を超える鼠が住み、女神の子孫として大切にされる「鼠の寺」として知られている。ヒンドゥー教の体系に含めて扱う。
神になった女性
カルニ・マーターは、詩人や系譜の語り手の家系であるチャーランの家に生まれたとされる。ビーカーネールやジョードプルの藩王国の建国にかかわり、城の礎石を据えたとも伝えられる。生前から神として遇され、死後に女神として祀られるようになった。グジャラートのコーディヤールも、チャーランの家系から女神となった女性とされる。
鼠の寺
デシュノークのカルニ・マーター寺院には、二万匹を超える鼠が住んでいる。これらの鼠は「カッバー」と呼ばれ、カルニ・マーターの子孫とされて、礼拝の対象となっている。伝承によれば、カルニ・マーターの継子ラクシュマンが池で溺れて死んだとき、女神は死の神ヤマに、その子を返すよう求めた。ヤマは、チャーランの家系の者は死後に鼠として生まれ、そののち再びチャーランとして生まれると定めたという。白い鼠を見ることは、とりわけ縁起がよいとされる。鼠がかじった供物を口にすることも、祝福とされている。
図像と象徴
本サイトが掲げるのは、デシュノークのカルニ・マーター像である。
系譜と関係
ドゥルガーの化身とされ、ラートール家の守り神である。
ラートール家は、カルニ・マーターのほかに、家系の守護女神としてナーグネチヤー・マーターも祀っている。
なおヒンドゥー教は今日も信仰されている生きた宗教であり、本項の記述はその神格の伝承と図像に関する学術的な整理である。