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伊舎那天
PLATE — ईशान
DHARMA · 仏教の尊格
ईशान

伊舎那天

いしゃなてん · いざなてん · イーシャーナ

永厳筆 伊舎那天図(1139年) PUBLIC DOMAIN

十二天の一尊で東北(鬼門)を守護する。シヴァから派生した神格で、三目の忿怒相に三叉戟と髑髏杯を持ち牛に乗る。中世の神仏習合説で音の近さからイザナギと同一視された。

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解説

概要

伊舎那天(梵 Īśāna)は、仏教の天部における天神の名である。欲界第六天(他化自在天)の主。

種子はイ。十二天の一。『十二天供儀軌』『大智度論』などでは大自在天の異名とされるように、シヴァから派生した神格である。

信仰

密教の胎蔵曼荼羅では、外金剛院の上首に位する。十二天においては東北の方角を守護する。

十二天は、八方(東・西・南・北・東北・東南・西北・西南)に上下と日月を加えた十二の方位の守護神である。伊舎那天は東北——鬼門——を守る。

日本における伝承

『壒嚢抄』に「ある説には、第六の魔王とは伊舎那天の事なり、即ち伊佐那岐尊、これなり」とあり、北畠親房の『神皇正統記』によると「ある説にイザナギ・イザナミは梵語なり、伊舎那天伊舎那后なりともいう」とある。

伊舎那と伊佐那岐の音の近さから、中世の神仏習合説において両者が同一視された。仏教の天部が日本神話の創造神と重ねられた例である。

伊舎那后(Īśānī)は、伊舎那天の后妃である。『秘蔵記』に「伊舎那天后。肉白色。持鉾」と記される。

図像と象徴

本サイトが掲げるのは、永厳筆の伊舎那天図である(1139年)。

一面三目二臂の忿怒相、持物は右手に三叉戟、左手に血を入れた髑髏杯を持ち、牛に乗る姿につくられる。三つ目、三叉戟、牛——いずれもシヴァの図像を受け継いでいる。

関わる神格・伝承

シヴァから派生。大自在天と異名の関係。十二天の一尊。

イーシャーナはヒンドゥー教においてシヴァの五面の一つ(上面)の名であり、東北の方位の守護神でもある。仏教の伊舎那天がこの方位を守るのは、ヒンドゥー教の方位神の配置を引き継いでいる。

文化的足跡

日本では鬼門を守る神として、またイザナギとの習合説を通じて、中世の神仏習合思想において独特の位置を占めた。

なお仏教は今日も信仰されている生きた宗教であり、本項の記述はその尊格の伝承と図像に関する学術的な整理である。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q608366 — 骨格データの出典