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エンデュミオーン
PLATE — ἘΝΔΥΜΊΩΝ
HELLAS · ギリシア神話
ἘΝΔΥΜΊΩΝ

エンデュミオーン

エンデュミオン · エンデミオン · Endymion

ポンペイ出土の壁画(ナポリ国立考古学博物館蔵 9240)。セレーネーとエンデュミオーン CC BY-SA 4.0

月の女神セレーネーに愛され、永遠の若さと引き換えに眠り続けることになった青年。羊飼いとも狩人ともエーリスの王ともされ、同定が一定しない。

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解説

概要

エンデュミオーン(Ἐνδυμίων)は、ギリシア神話の人物である。資料によって、美しいアイオリス人の羊飼い、狩人、あるいはエーリス地方オリュンピアを治める王とされる。

小アジア西岸カリアのラトモス山にも住まうとされ、そこで崇敬された。

月の女神セレーネーの恋人としての相が最もよく知られる。

神話・物語

前3世紀の詩人ロドスのアポローニオスをはじめ、多くの詩人が、ティーターンの月の女神セレーネーがこの人間を愛した経緯を語る。

女神はエンデュミオーンをあまりに美しいと思い、従兄弟のゼウスに永遠の若さを与えるよう頼んだ。彼が自分のもとを去らぬようにするためである。

別の版では、カリアのミーレートス近くのラトモス山の洞窟で眠るエンデュミオーンの姿を女神があまりに愛したため、ゼウスにそのままの状態でいられるよう懇願したとされる。

さらに別の版では、ゼウスがヘーラーに懸想したことを罰するために眠らせたとする——イクシーオーンの場合と同じ構図である。

同定は一定しない。エーリスの王子であった、あるいはそれに連なるとする資料と、カリアの羊飼いとする資料がある。プリニウスは、この人物を月の運行を最初に観察した人間だと記す。プリニウスによれば、これが月の女神への恋着を説明するのだという。

そのため墓所も二か所に帰される。ヘラクレイアの人々はラトモス山に葬られたと主張し、エーリスの人々はオリュンピアだと言った。

図像と象徴

本サイトが掲げるのは、ポンペイ出土の壁画である(ナポリ国立考古学博物館蔵 9240)。セレーネーとエンデュミオーンを描く。

図像の定型は、眠る青年に月の女神が近づく場面である。ローマ期の石棺に繰り返し彫られ、死者が眠りにあることの寓意として用いられた。永遠に眠り、老いない者——死をどう受け取るかという問いに、この物語が形を与えたことになる。

眠りが恵みであると同時に罰でもあるという両義性が、この人物を規定する。永遠の若さは、目覚めないことと引き換えである。

関わる神格・伝承

恋人はセレーネー(ローマのルーナ)。二人のあいだに五十人の娘があったとする伝えもあり、これは太陰暦のオリュンピア四年周期における月数(五十)に対応するとみられる。

眠りの神ヒュプノスがこの青年を愛し、目を開けたまま眠らせたという異伝もある。

文化的足跡

ジョン・キーツの長詩『エンディミオン』(1818年)は、この物語を主題とする。「美しきものは永遠の喜び」という冒頭の一行で知られる。

日本語圏では、月の女神が眠る青年を愛するという筋が、ロマン主義的な主題として紹介されることがある。ただし原典において、その眠りが恩寵か罰かは決まっていない。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q272047 — 骨格データの出典