デンゲイ
デンゲイ · ンデンゲイ · Degei
フィジー神話の至高神で、大蛇の姿で祀られる。フィジーの世界と果実と人間の創造者であり、ヴィティレヴ島北部のラキラキ地方と結びつく。死者の魂を洞窟の入口で裁き、楽園か冥界へ送る。洞窟のなかで身じろぎすると地震が起こるとされる。
解説
概要
デンゲイ(ンデンゲイとも)は、メラネシアのフィジーの神話で大蛇の姿で祀られる至高の神である。本サイトではポリネシアの体系に含めて扱う。世界と果実と人間を創ったとされ、フィジー最大の島ヴィティレヴの北部、ラキラキ地方と深く結びついている。山の洞窟に住み、身じろぎすると地震が起こるという。亡くなった人の魂を裁き、わずかな者を楽園へ、多くの者を冥界へ送るとされる。
信仰
デンゲイは、ヴィティレヴ島北部のカウヴァンドラ山の洞窟に住むとされる。大蛇の体のうち、頭だけが動くという版もある。デンゲイが洞窟のなかで身じろぎすると、地震が起こる。眠っているあいだは夜になり、目を開けると昼になるとも言われた。
神話・物語
デンゲイは、鷹が産んだ二つの卵を温めた。その卵から、最初の男と女が生まれた。デンゲイは二人に、果実やタロ芋、バナナを与えたという。
亡くなった人の魂は、チバチバかドラクルという二つの洞窟のどちらかを通り、デンゲイの裁きを受ける。わずかな者は楽園ブロトゥへ、多くの者は冥界の湖へ送られるという。ヴィティレヴ島北西の崖からは、魂が海へ跳んで冥界へ向かうとされた。
デンゲイが愛した鳥を、二人の兄弟が殺してしまった。怒ったデンゲイは大洪水を起こした。舟に乗った八人だけが生き残り、フィジーの人々の祖先となったという。
図像と象徴
固有の図像は伝わらず、本サイトも主画像を掲げない。
系譜と関係
鮫の神ダクワンガとともに、フィジーの神々をなす。洪水の伝承は、ハワイのヌウとも比べられる。
文化的足跡
ラキラキ地方のカウヴァンドラ山は、今日もフィジーの聖地とされている。
なおフィジーをはじめ太平洋の伝統は今日も継承されている生きた文化であり、本項の記述はその伝承に関する学術的な整理である。