テオニム THEONYM · 世界神話アーカイブ 神格を検索
PLATE — ABUK
AFRICA · アフリカ神話
ABUK

アブク

アブク · ブク · アコル

ディンカ人の最初の女にしてよく知られる唯一の女神。天と地をつなぐ綱があった時代、一度に多く植えようとして長い柄の鋤で天を打ち、怒った神が綱を切ったため人は働き病み死ぬようになった。女性と菜園の守護女神で、雨の神デングの母。

01

解説

概要

アブク(Abuk)は、アフリカの南スーダンのディンカの人々の神話における最初の女であり、よく知られた唯一の女神でもある。女性と菜園を守る女神で、雨の神デングの母とされる。天と地がまだ綱でつながっていた時代、彼女の行いがきっかけで綱が切られ、人は働き、病み、死ぬようになったと語られる。隣接するヌエルの人々も、ブクやアコルの名で同じ女神を知っている。

神話・物語

はじめ、天と地は一本の綱でつながっていた。至高神ンヒアリクは人に、一日に穀物一粒だけを与えていた。アブクはもっと多くを植えようとし、長い柄の鍬で土を耕したとき、その柄が天を打ってしまった。怒ったンヒアリクは綱を断ち、人を天から切り離した。以後、人は自ら働いて食べ物を得なければならなくなり、病み、死ぬようになった。

人の苦しみの始まりを最初の女の行いに帰すこの型は、アカンのニャメの物語(老女の杵が天を突く)や、エフィクのアバシの物語にも見られる。

ディンカの社会では、穀物以外の作物を育てる菜園は女の仕事であり、牛の世話は男の仕事である。アブクは女の領域を守る女神として敬われた。彼女の象徴は小さな蛇、月、そして羊である。

図像と象徴

固有の図像は伝わらず、本サイトも主画像を掲げない。ディンカには神を像に表す習慣がない。

系譜と関係

ンヒアリクに罰せられ、デングの母とされる。

文化的足跡

ディンカの神話は、ゴドフリー・リーンハートの『神と経験』(1961年)によって記録された。長い内戦のなかで、その社会は大きく変わっている。

なおこれらの宗教は今日も信仰されている生きた伝統であり、本項の記述はその神格の伝承と図像に関する学術的な整理である。

02

領分・別名

親・配偶者・子までを表示(全体はフル系図ページへ)。実線=主要伝承/点線=異伝・別系統。

収載データなし
★
ABUK
アブク
アフリカ神話
フル系図ページを開く →
04

資料

Wikidata
Q335781 — 骨格データの出典