ステュムパーロス
ステュンパーロス · ステュムパロス · Stymphalus
アルカディア王エラトスの子で、ステュムパーロスの都市と湖の名祖。ペロプスに謀殺されて身体を切り裂かれ大地にばらまかれ、ギリシア全土に飢饉が起こった。
解説
概要
ステュムパーロス(Στύμφαλος)は、ギリシア神話の人物である。アルカディアの人物で、主として二人が知られる。
同名の人物たち
リュカーオーンの子。 アルカディア王リュカーオーンの五十人の息子の一人。他の兄弟と同じく残虐であったため、ゼウスに滅ぼされた。
エラトスの子。 アルカディア王エラトスとキニュラースの娘ラーオディケーの子で、アイピュトス、ペレウス、キュレーン、イスキュスと兄弟。アガメーデース、ゴルテュス、アゲラーオス、パルテノペーの父。パルテノペーはヘーラクレースとのあいだにエウエーレースを産んだ。
アルカディアの同名の都市ステュムパーロスを建設し、王となった。のちにペロプスに攻められたが町を守り抜く。しかしペロプスは友好の席に招いて謀殺し、身体を切り裂いて大地にばらまいた。この冒瀆のためギリシア全土に飢饉が起こり、アイアコスの祈りによってようやく止んだという。
図像と象徴
固有の図像は伝わらず、本サイトも主画像を掲げない。
第二のステュムパーロスは、ヘーラクレースの第六の功業——ステュムパーロスの鳥——の舞台の名祖である。この人物自身は功業に関わらないが、都市と湖の名を通じてヘーラクレースの物語に接続する。
謀殺されて切り裂かれ大地にばらまかれるという結末は、ザグレウスの分食や、オシリスの解体と同型である。ただしここでは再生はなく、飢饉という罰だけが続く。
関わる神格・伝承
第二の父はエラトス、子はアガメーデースら。討ち手はペロプス。
孫ケルキュオーン(アガメーデースの子)がアルカディアの王権に関わる。
文化的足跡
ステュムパーロス湖は今日も実在し、ヘーラクレースの功業の舞台として知られる。日本語圏では、その鳥の名として「ステュムパーロス」が知られる一方、名祖である王のことは語られない。