レーヴァンタ
レーヴァンタ · ライヴァタ · Revanta
太陽神スーリヤとサンジュニャーの末子で、馬と狩りを司るヒンドゥーの小神格。両親が馬の姿で交わったことから生まれたため馬を司る。弓矢を持ち馬に乗る狩人として、犬と従者を伴う姿で中世の彫刻に多数表された。
解説
概要
レーヴァンタ(「輝ける者」)は、ヒンドゥー教の神で、太陽の神スーリヤとその妻サンジュニャーの末の子とされる。馬と狩りを司り、弓矢を持って馬に乗る狩人の姿で表される。森を行く旅人を盗賊や獣から守るとされ、8世紀から12世紀の北インドや東インドには多くの彫像が残っているが、その後信仰は衰えた。ヒマラヤの森に住む霊グヒヤカの長ともされる。
神話・物語
プラーナ文献によれば、太陽の神の妻サンジュニャーは、夫の熱に耐えられずに逃げ出し、森に隠れて牝馬の姿をとった。これを見つけたスーリヤは、牡馬の姿となって交わった。この交わりから生まれたのがアシュヴィン双神であり、レーヴァンタもまた、この馬の姿の交わりから生まれたとされる。馬の姿で生まれたことが、馬を司る神とされる理由である。
信仰
レーヴァンタは、森を行く人や旅人を守る。盗賊や猛獣、火事、そして敵から身を守るために祈られた。王や戦士たちは、軍馬を守ってもらうためにこの神を祀った。
図像と象徴
馬に乗り、弓矢を持つ狩人の姿で表される。犬や、傘を差しかける従者、酒器を持つ従者、猪を担ぐ従者を伴うことが多い。8世紀から12世紀の北インドと東インドに、多くの彫像が残っている。馬上の狩人とその従者という構成は、中央アジアを経て伝わった図像の影響を受けているとする説もある。主画像は、レーヴァンタと従者を表した彫刻(ロサンゼルス郡立美術館蔵)である。
系譜と関係
父はスーリヤ、母はサンジュニャーで、アシュヴィン双神の兄弟にあたる。グヒヤカの長とされる。
文化的足跡
レーヴァンタの信仰は中世に盛んであったが、その後衰え、今日では独立した祭祀はほとんど行われていない。その彫像は、インドの博物館に数多く収められている。
なおヒンドゥー教は今日も信仰されている生きた宗教であり、本項の記述はその神格の伝承と図像に関する学術的な整理である。