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ポトリンポ
PLATE — POTRIMPO
BALTIC · バルト神話
POTRIMPO

ポトリンポ

ポトリンポ · ポトリンプス · パトリムパス

ヴィデヴート王の旗とされる図。三柱の神が描かれる。カスパル・ヘンネンベルガー(1584年)がグルナウの記述に基づいて描いたもの PUBLIC DOMAIN

古プロイセン人が崇拝した水・大地・穀物の神で、雷のペルクーノス、死のパトロスと三柱をなす。麦の穂の冠を戴く若者の姿で、壺のなかに蛇を飼い乳を与えたとされる。記述の大半は信頼性に議論のある16世紀の年代記に由来する。

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解説

概要

ポトリンポ(ポトリンプスとも)は、古プロイセン人が崇拝したとされる水と作物の神で、流れる水や大地、穀物にかかわる。雷神、冥界の神とともに三柱の主要な神の一つに数えられるが、この神について伝わることの大半は、信頼性に問題のある16世紀の年代記に由来している。

なお本サイトの分類では、バルト神話の体系に含めて扱う。

滅ぼされた民族

古プロイセン人は、リトアニア人やラトビア人と同じバルト語派に属する民族であった。13世紀にドイツ騎士団に征服され、その言語は18世紀初頭に話し手が絶えた。のちにドイツの国家が「プロイセン」の名を受け継いだが、民族としての古プロイセン人はすでに消えていた。滅ぼされた人々の名だけが、滅ぼした側の国家の名として残ったことになる。

三柱の神

年代記によれば、古プロイセンの主要な神は三柱いた。雷の神ペルクーノス(ペルクナス)、水と作物の神ポトリンポ、そして死と冥界の神パトロス(ペコルス)である。グルナウによれば、聖域ロムヴァにはこの三柱の像を掲げた樫の木があった。ただしこの情景は、14世紀のドゥスブルクの記述にグルナウが書き加えたものとみられている。この三柱を、デュメジルの三機能仮説(祭司・戦士・生産者)に当てはめる解釈もあるが、三柱という組み合わせが古い信仰の実態なのか、16世紀の記録者の整理なのかは議論が分かれている。

頼りにならない唯一の資料

ポトリンポの名が最初に現れるのは、1418年にヴァルミア司教が教皇マルティヌス5世に送った覚書で、ナトリンペの形で、ペルクーノス、パトロスとともに古プロイセン人がかつて拝んだ「悪霊」として挙げられている。1520年代の『スドヴィアの書』は、流れる水の神ポトリンプスと海の神アウトリンプスを別々に挙げているが、のちの著者たちはしばしば両者を一柱の水と大地の神にまとめた。

それでも、ポトリンポについての記述の多くは、シモン・グルナウの『プロイセン年代記』(1517〜29年)に拠っている。この年代記には創作や誤りが多いとされるが、それでも古プロイセンの宗教を知るための主要な資料であり続けてきた。滅びた民族の信仰を、征服した側の不確かな記録から復元しなければならないという困難が、この神の理解にはつきまとう。

年代記はポトリンポを、麦の穂の冠を戴いた髭のない若者として描き、壺のなかに蛇を飼って乳を与えたと伝える。蛇を家と作物の守りとみる考えはバルトの諸地域に共通しており、この部分には在来の信仰の反映があると考えられる。

図像と象徴

本サイトが掲げるのは、ヴィデヴート王の旗とされる図で、三柱の神が描かれている。

関わる神格・伝承

ペルクーノス、パトロスとともに三柱をなす。

文化的足跡

古プロイセン語は、20世紀後半から復興の試みが続けられている。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q3271301 — 骨格データの出典