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オヴィンニク
PLATE — ОВИННИК
SLAVI · スラヴ神話
ОВИННИК

オヴィンニク

グメンニク · ヨヴニク · ポドヴィンニク

Ivan Bilibin PUBLIC DOMAIN

東スラヴの乾燥小屋の主。犬ほどもある黒猫の姿で、目は炭火のように燃える。屋敷の精霊のなかで最も凶暴で、禁じられた日に火を焚けば人を焼き殺しもした。

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解説

概要

オヴィンニク(Ови́нник / Ovinnik)は、東スラヴの乾燥小屋の主である。オヴィン——刈り取った穀物の束を火で乾かすための小屋——に棲み、そこに積まれた穀物を災いと不浄なる力から守る。グメンニク、オヴィンヌィ・ジェードゥシュカ、「乾燥小屋の皇帝」など、いくつもの呼び名で語られた。

ドモヴォーイを頭とする屋敷の精霊の一族に数えられるが、そのなかで最も凶暴である。母屋には決して入らない。家のなかはドモヴォーイの持ち場であり、そちらのほうが強いからだという。

登場する物語

なぜこれほど恐れられたのか。理由は建物にある。オヴィンでは穀物を裸火で乾かす。だから小屋はしばしば燃えた。一冬の食糧が失われるだけでなく、火は隣の建物へ、ときには母屋へ移る。農家にとって最も危険な仕事場の主が、最も気難しい霊であったのは道理である。

彼は仕事の作法を見張る。束の積み方、火を入れる時刻と手順、風の強い日に乾かさぬこと。そして祭日には焚かせない。とりわけ十字架挙栄祭と生神女庇護祭には、乾燥小屋は休まねばならない。この掟を破れば、報いは家を焼かれるにとどまらず、破った者の命に及ぶこともあると語られた。

機嫌を損ねぬための手立ても伝わる。経験のある者は、火を入れる前にまず「小屋の主」に許しを乞い、季節の終わりには礼を述べる。彼の名の日には焼き菓子と雄鶏を供える。雄鶏は敷居で首を落とし、その血を小屋の四隅に撒き、菓子は床下に置いた。

彼は相撲を好む。バーンニクと力比べをし、人にも挑む——ただし人が相手のときは、たいてい良い終わり方をしない。悪さがうまくいくと、高笑いをし、手を打ち鳴らし、犬のように吠える。

図像と象徴

最もよく語られる姿は、庭犬ほどもある巨大な黒猫である。目は炭火のように燃えている。土地によって姿は変わり、スモレンスク地方では牡羊の姿を、コストロマ地方では死んだ者の姿をとるという。

象徴の中心は火である。この霊が体現しているのは、暮らしを支える火と、すべてを奪う火とが同じ一つのものであるという事実にほかならない。穀物を乾かす火が食を保証し、その同じ火が家を焼く。オヴィンニクが守り手であると同時に殺し手であるのは、火がそうだからである。

古い図像はない。本ページに掲げたのは、イヴァン・ビリービンが1934年に描いた図版である。

関わる伝承

同じ屋敷を分けあう精霊たちの序列は、建物の性格に沿っている。母屋のドモヴォーイは一族の死者として家を守り、中庭のドヴォロヴォイ、畜舎のフレヴニク、蒸し風呂のバーンニク、そして乾燥小屋のオヴィンニクと、母屋から離れるほど性格は険しくなる。堕天使が落ちた場所で持ち場が決まったという伝えでは、家の周りに落ちた者たちは人を警戒しているとされた。

ベラルーシではヨヴニクと呼ばれ、ニキフォロフスキーが1907年にヴィテプスク地方の伝承を採録している。

文化的足跡

オヴィンニクの記録は、神話としてではなく農作業の禁忌として残った。マクシーモフの『不浄なる力、知られざる力、聖なる力』(1903年)が地方ごとの作法を書きとめている。乾燥小屋という建物そのものが農業の機械化とともに姿を消したため、この霊は屋敷の精霊のなかで最も早く語られなくなった。ドモヴォーイが今もアニメの人気者であるのに対し、オヴィンニクの名を挙げられるロシア人はそう多くない。棲み処を失った霊は、そのまま忘れられていく。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q2622984 — 骨格データの出典