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ムンカルとナキール
PLATE — منكر ونكير
ABRAHAMICA · 一神教の伝承
منكر ونكير

ムンカルとナキール

ムンカル · ナキール · Munkar and Nakir

カズウィーニー『被造物の驚異』のムンカルとナキール(ウォルターズ美術館蔵 W.659) PUBLIC DOMAIN

墓のなかで死者の信仰を試すイスラームの二天使。埋葬の直後に現れ、主・宗教・預言者を問う。答えられれば墓が広げられ、答えられなければ締めつけられる。会葬者が墓のそばで答えを教えるタルキーンの習俗がある。

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解説

概要

ムンカルとナキール(「否認された者」と「否認する者」)は、イスラームの終末論において、墓のなかで死者の信仰を試す天使である。

クルアーンにムンカルとナキールへの言及はない。その名は、ティルミズィーによってハディースの伝承において最初に挙げられた。ただしクルアーンは、これを暗示している。

なお本サイトの分類では、アブラハムの体系に含めて扱う。二柱が常に対で現れるため群記事とする。

墓の試問

埋葬の直後。 死者が墓に納められ、会葬者が去るとき、二人の天使が現れる。

三つの問い。 「あなたの主は誰か」「あなたの宗教は何か」「この人(預言者)は誰か」

信仰者。 正しく答えれば、墓が広げられ、天国への窓が開かれる。心地よい風が吹き、復活の日まで安らかに眠る。

不信仰者。 答えられなければ、墓が締めつけられ、地獄への窓が開かれる。鉄の槌で打たれる。

その叫び。 人とジンを除くすべての生き物が、その叫びを聞くという。

墓の生活(バルザフ)

バルザフ。 死と復活のあいだの中間状態を指す。

時間の問題。 死者は復活まで待つが、その間の経験が問われる。

すでに始まる報い。 最後の審判を待たず、墓のなかで報いが始まる。

キリスト教の煉獄との対比。 いずれも死と最終審判のあいだの状態を扱うが、煉獄が浄めの場であるのに対し、バルザフは待機と先取りの場である。

ムンカル。 「否認された」「知られざる」を意味する。

ナキール。 「否認する者」を意味する。

恐ろしい姿。 黒い顔と青い目を持ち、恐ろしい姿で現れるとされる。名も、その未知の恐ろしさに対応する。

埋葬の実践

タルキーン。 埋葬後、会葬者が墓のそばで死者に答えを教える習俗がある。

「あなたの主はアッラー、あなたの宗教はイスラーム、あなたの預言者はムハンマド」と唱える。

生者が死者を助ける。 試問に備えて、生きている者が答えを吹き込む。

地域差。 この実践は、法学派と地域によって行われるかどうかが異なる。

図像と象徴

本サイトが掲げるのは、カズウィーニー『被造物の驚異』のムンカルとナキールを描いた挿画である(ウォルターズ美術館蔵 W.659)。

関わる神格・伝承

墓の試問を行う。バルザフの観念に属する。

文化的足跡

墓の試問の観念は、イスラームの葬礼と墓地の実践に今日も影響している。

なおユダヤ教・キリスト教・イスラームは今日も信仰されている生きた宗教であり、本項の記述はその伝承と観念の歴史に関する学術的な整理である。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q1368147 — 骨格データの出典