マタリキ
マタリキ · すばる · Matariki
マオリのプレアデス星団と、その出現を祝う新年の祭。風の神タウィリマーテアが抉って天に投げた目とされる。九つの星それぞれが領域を司り、その見え方でその年の作柄が占われた。2022年にニュージーランドの公式の祝日となった。
解説
概要
マオリ文化において、マタリキはプレアデス星団(すばる)であり、6月末から7月初めのその最初の出現を祝う祭でもある。
その出現は、マオリの太陰暦における新年の始まりを画する。
歴史的に、マタリキは太陰月ピピリ(6月頃)の月の最後の四半期のあいだ、数日にわたって祝われた。儀礼には、その年の予兆を読むために個々の星を眺めることが含まれた。
なお本サイトは、星団を神格化した存在として扱う。
神話
マタリキは、タウィリマーテアの目であるとされる。
ランギとパパが引き離されたとき、風の神タウィリマーテアは怒り、自らの目を抉って天に投げた。それが星となった。
「マタリキ」は「マタ・リキ」(小さな目)あるいは「マタ・アリキ」(首長の目)と解される。
九つの星。 マオリの伝承において、マタリキは九つの星からなる。それぞれが名を持ち、異なる領域を司る。
マタリキ(女神、健康)、ポフトゥケテケ(死者)、ワイティー(淡水)、ワイター(海水)、ワイプナ・ラギ(雨)、トゥプアーヌク(栽培する食物)、トゥパーランギ(空の食物=鳥)、ウルランギ(風)、ヒワイテランギ(願い)。
新年
マタリキが暁の東天に再び現れることが、新年の始まりである。
予兆を読む。 星の見え方——明るいか、霞んでいるか——によって、その年の作柄が占われた。明るく澄んでいれば豊作、霞んでいれば凶作とされた。
死者を送る。 前年に死んだ者の名を呼び、その霊を星に送る儀礼が行われた。
収穫を祝う。 冬であり、収穫が終わって食料が蓄えられている時期である。祝宴が催された。
現代の復興
マタリキの祭は、20世紀にほぼ途絶えた。植民地化と、グレゴリオ暦の導入による。
1990年代以降、マオリ文化の復興のなかで再興され、今日では全国的に祝われる。
2022年、ニュージーランドはマタリキを公式の祝日と定めた。 先住民の暦に基づく祝日を国が定めた例として、国際的にも注目された。
図像と象徴
本サイトが掲げるのは、プレアデス星団の写真である。
関わる神格・伝承
タウィリマーテアの目とされる。九つの星それぞれが神格化される。
文化的足跡
マタリキの祝日は、毎年日付が変わる。太陰暦に基づくためであり、グレゴリオ暦の祝日とは異なる仕組みである。
なおマオリとハワイの伝統は今日も継承されている生きた文化であり、本項の記述はその神格の伝承に関する学術的な整理である。