大いなる平和の使者
大いなる平和の使者 · デガナウィダ · スケンネン・ラハーウィ
イロコイ連盟の創建者で、争う五部族に「平和の大法」を説いた。白い石の舟で現れ、吃音のためハイアワサが代弁した。抵抗した呪術師タダダホの蛇の髪を梳いて癒した。多くのハウデノサウニーは敬意から個人名を口にしない。
解説
概要
大いなる平和の使者(モホーク語スケンネン・ラハーウィ)は、ときにデガナウィダとも呼ばれる(敬意の徴として、一部のハウデノサウニーは特別な場合を除いてその個人名を用いない)。
伝承によれば、ジゴンサシー、ハイアワサとともに、ハウデノサウニー連邦(イロコイ連盟)の創建者である。これは六つのイロコイ語族の先住民族の政治的・文化的な連合である。
なお本サイトの分類では、北米先住民の体系に含めて扱う。
名を避ける
多くのハウデノサウニーは、その個人名デガナウィダを日常的に口にしない。
敬意としての回避。 名を軽々しく用いないことが、敬意の表現である。
「平和の使者」という称号で呼ばれる。本項もこれに従う。
平和の大法
争いの絶えなかった五部族(モホーク、オナイダ、オノンダガ、カユガ、セネカ)に、平和の使者が「大法」(グレート・ロー・オブ・ピース)を説いた。
石の舟。 白い石の舟に乗って現れたとされる。
吃音。 自ら演説することが難しかったため、ハイアワサが代弁した。
タダダホ。 最も強く抵抗したオノンダガの呪術師タダダホは、髪が蛇であり、身体が歪んでいた。
平和の使者とハイアワサが歌によってその心を癒し、髪の蛇を梳いた。タダダホは連盟の議長となった。
平和の木。 白松を植え、その下に武器を埋めた。「戦斧を埋める」という英語の慣用句(bury the hatchet)は、この伝承に由来するとされる。
合衆国憲法への影響
イロコイ連盟の制度がアメリカ合衆国憲法に影響したとする説がある。
1988年の決議。 アメリカ議会は、イロコイ連盟が合衆国憲法に影響したことを認める決議を採択した。
学術的な議論。 ただし影響の程度については、歴史学者のあいだで議論が続いている。過大評価であるとする立場も強い。
本項はこの議論を紹介するにとどめる。
図像と象徴
固有の図像は伝わらず、本サイトも主画像を掲げない。
ワムパム。 連盟の成立は、ハイアワサ・ベルトと呼ばれるワムパム(貝殻を編んだ帯)に記録された。五つの部族を表す図案が刻まれる。
関わる伝承
ジゴンサシー、ハイアワサとともに連盟を創建した。
文化的足跡
ハウデノサウニー連邦は、今日も存続している。独自のパスポートを発行し、国際大会に代表を送っている。
なお北米先住民の伝統は今日も継承されている生きた文化であり、本項の記述はその伝承に関する学術的な整理である。物語のうちには氏族や個人の所有物として扱われるものがあり、公開の場で語ることが適切でない場合がある。