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シダの花
PLATE — ЦВЕТОК ПАПОРОТНИКА
SLAVI · スラヴ神話
ЦВЕТОК ПАПОРОТНИКА

シダの花

シダの花 · パパロチ · クヴィアト・パプロチ

ヴィトルド・プルシコフスキ《シダの花》 PUBLIC DOMAIN

夏至の前夜に一瞬だけ咲くとされる魔法の花。シダは実際には花をつけないため、決して見つからないものの象徴である。イヴァン・クパーラの夜に若者が森へ探しに入るが、途中で振り返ってはならないとされた。見つけた者は望むすべてを得る。

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解説

概要

シダの花は、スラヴとバルトの伝承で、夏至の前夜にほんの一瞬だけ咲くとされる魔法の花である。見つけた者は宝のありかを知り、獣の言葉を解し、望むものを手に入れるという。けれどもシダは胞子で殖える植物で、実際には花をつけない。この花は「決して見つからないもの」の象徴でもある。リトアニア、ラトビア、エストニアにも同じ伝承がある。

神話・物語

花が咲くのは一年に一度、夏至の前夜の真夜中だけで、すぐに散るとされた。東スラヴの夏至の祭は、キリスト教化ののち洗礼者ヨハネの祝日(6月24日)と重ねられ、イヴァン・クパーラと呼ばれる。この夜、人々は焚き火を跳び越え、娘たちは花冠を川に流して、それを拾った若者と結ばれると占った。若者たちが森へシダの花を探しに入るのもこの夜で、花探しは、若い男女が連れ立って森へ入るための口実としても働いた。

花を探す途中では、決して後ろを振り返ってはならない。悪霊が恐ろしい姿で現れ、探す者を惑わそうとするからである。見つけた者は望むものをすべて得るが、それは悪しき力と取引をすることでもあり、のちに不幸に見舞われる、あるいは手にした富を人と分かち合えないといった版も多い。

図像と象徴

本サイトの主画像は、ポーランドの画家ヴィトルド・プルシコフスキの《シダの花》(1875年、ワルシャワ国立美術館蔵)である。

関わる伝承

クパーラの祭と結びつく。錠前を開ける霊草ラスコヴニクと同じく、見つけることのできない魔法の草の系列に属する。

文化的足跡

19世紀の文学はこの伝承を好んで取り上げた。ゴーゴリの短編『イワン・クパーラの前夜』(1830年)では、貧しい若者ペトルーシャが悪魔の化身に導かれてシダの花を摘み、宝を得る代わりに罪を犯し、やがて破滅する。ポーランドのユゼフ・イグナツィ・クラシェフスキの童話『シダの花』では、花を見つけて富を得た若者が、その富を誰とも分かち合えない孤独に陥る。今日のポーランドやウクライナでも、「シダの花」は叶えがたい望みを指す言い回しとして使われている。

なおスラヴの民間伝承は今日も語り継がれており、本項の記述はその伝承に関する学術的な整理である。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q1396956 — 骨格データの出典
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Fern flower — 図像カテゴリ