シパクトナル
シパクトナル · Cipactonal
占星術と暦のアステカの神で、オショモコと対をなす最初の人間。名は暦の第一日シパクトリに由来する。ケツァルコアトルに命じられ、トウモロコシの粒を数えて二百六十日暦トナルポワリを定めたとされる。
解説
概要
シパクトナルは、占星術と暦のアステカの神である。
オショモコとシパクトナルは最初の人間の対であったとされ、人類の創造と発展に関してアステカにおけるアダムとエバに比される。二人はピルツィンテクートリという名の子をもうけた。
名
名は「シパクトリの日」を意味するとみられる。シパクトリはシパクトリ——原初のワニ——であり、トナルポワリ(二百六十日暦)の第一日である。
すなわち、暦の最初の日の名を持つ人間が、暦を作ったことになる。
暦の創造
オショモコとシパクトナルは『クアウティトラン年代記』に言及され、暦を司る者とされた。
伝えによれば、ケツァルコアトルがこの対に暦を作らせた。二人はトウモロコシの粒を数えて日を数え、二百六十日の周期を定めた。
トナルポワリ。 二十の日符号と一から十三までの数を組み合わせた二百六十日の暦である。個人の運勢を占う暦であり、生まれた日によってその一生が定まるとされた。
三百六十五日の太陽暦(シウポワリ)と組み合わされ、五十二年で一巡する。
図像
老いた男として、オショモコと向かい合って坐す姿で描かれる。香炉を持ち、あるいはトウモロコシの粒を前に置く。
図像と象徴
本サイトが掲げるのは、オショモコとシパクトナルの図である。
暦を作ることが人間の最初の営みであるという観念が、この対を規定する。生存でも狩りでもなく、時間を測ることが最初に語られる。
メソアメリカにおいて暦は宗教の中核であり、その起源が最初の人間に帰されることは、暦の重要性を示す。
関わる神格・伝承
オショモコと対をなす。子はピルツィンテクートリ。マヤのシュムカネーとシュピヤコックに対応する。
文化的足跡
日本語圏でこの名が挙げられることは少ない。トナルポワリの起源譚として言及される。