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カリストー
PLATE — ΚΑΛΛΙΣΤΏ
HELLAS · ギリシア神話
ΚΑΛΛΙΣΤΏ

カリストー

カリスト · カッリストー · メギストー

セバスティアーノ・リッチ《ディアーナとカリストー》(ヴェネツィア、アカデミア美術館蔵)/撮影: Didier Descouens PUBLIC DOMAIN

アルテミスに従うニュンペー。ゼウスに言い寄られて身ごもり、熊に変えられたのち星となっておおぐま座に置かれた。アルカスの母でアルカディア人の祖とされる。

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解説

概要

カリストー(Καλλιστώ、「最も美しい者」)は、ギリシア神話のニュンペーである。アルカディアの山のニュンペー(オレイアス)とも、リュカーオーン王の娘ともされ、伝えによって細部が異なる。

アルテミスの従者の一人であり、ゼウスに言い寄られた。妊娠が露見して一行から追われ、熊に変えられたのち、星となって大熊座に置かれた。

アルカディア人の熊の母であり、ゼウスとのあいだの子アルカスを通じてその祖とされる。

神話・物語

アルテミスの従者として、カリストーは他のニュンペーと同じく処女を守る誓いを立てていた。

ヘーシオドスによれば、彼女はアルテミスとともに山で野の獣を追って過ごしていたが、ゼウスに誘惑された。しばらくは女神に気づかれずにいたものの、すでに身ごもっていたときに水浴の姿を見られて露見する。激怒した女神は彼女を獣に変えた。こうして熊となり、アルカスという子を産む。

山にいるあいだ、彼女は山羊飼いたちに狩り立てられ、子ともどもリュカーオーンに引き渡された。しばらくして、掟を知らぬまま彼女はゼウスの禁じられた聖域に入る。実の子とアルカディア人たちに追われ、掟によって殺されようとしたとき、ゼウスは自らとの関わりゆえに彼女を救い、星のあいだに置いた。降りかかった不幸にちなんで「熊」の名を与えたのである。

異伝は多い。ゼウスがアルテミスの姿に化けて近づき、彼女は相手をアルテミスと信じたまま身を任せたとする版がある。熊に変えたのはアルテミスではなくヘーラーだとする版もあり、また変身させたのがアルテミス自身だとする版もある。

アルカスの生母をケーテウスの子リュカーオーンの娘メギストーとし、あるいはイーナコスの娘テミストーとする伝えもある。エラトステネースは、ゼウスに誘惑されて小熊座になったアルテミスの従者の名をポイニーケーとする異伝を挙げた。

図像と象徴

本サイトが掲げるのは、セバスティアーノ・リッチ《ディアーナとカリストー》(ヴェネツィア、アカデミア美術館蔵)である。

近世ヨーロッパの絵画は、この主題のうち水浴の場面を好んで描いた。妊娠が露見する瞬間であり、裸体の群像を描く口実にもなったためである。ティツィアーノの《ディアナとカリスト》(1556〜59年)が代表例で、以後の画家が繰り返し模した。

星座譚としての性格が、この物語の骨格である。大熊座と小熊座、そして牛飼座——アルカスがこれにあたるとする伝えもある——の由来を説く話として構成されている。「なぜ熊が空にいるのか」という問いへの答えとして、変身と追跡と救済の筋が組み立てられた。

関わる神格・伝承

アルテミスの従者、ゼウスの相手、子はアルカス。アルカスはアルカディアの名祖である。

変身によって処罰され、星になることで救われるという構造は、ギリシアの星座譚に共通する。ダプネーが植物に変わるのに対し、こちらは獣に変わり、さらに星に変わる。二段階の変身を経る点が特徴的である。

文化的足跡

木星の第四ガリレオ衛星カリストは、この名を採ったものである。ガリレオ・ガリレイが1610年に発見した四つの衛星は、いずれもゼウス(ユーピテル)に愛された者の名を負う。イーオー、エウローペー、ガニュメーデース、そしてカリストー。

小惑星帯の(204)カリストーも同じ名にちなむ。空に置かれた娘の名が、近代の天文学において別の天体の名として再び用いられている。

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領分・別名

親・配偶者・子までを表示(全体はフル系図ページへ)。実線=主要伝承点線=異伝・別系統

リュカーオーン
Ceteus
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カリストー
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ΠΆΝ
パーン
リュカーオーン
Ceteus
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資料

Wikidata
Q203673 — 骨格データの出典
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Callisto (mythology) — 図像カテゴリ