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ボト
PLATE — BOTO
SOUTH_AMERICAN · 南米先住民の神話
BOTO

ボト

ボト · ボト・コル・ジ・ローザ · エンカンタード

ボトを描いた図/CC BY-SA 4.0 CC BY-SA 4.0

アマゾンのピンク色のカワイルカが祭の夜に優雅な男に変身し、娘を誘惑して夜明け前に水へ戻るという伝説。呼吸孔を隠すため決して帽子を脱がない。説明のつかない妊娠を処理する方便として働いた一方、性暴力を覆い隠すという批判もある。

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解説

概要

ボトは、アマゾンに住む桃色のカワイルカが、祭の夜に優雅な男の姿で現れて娘を誘惑するという伝説の存在である。夜明け前には水へ戻ってしまう。ブラジル北部の先住民の伝承に起源を持ち、ポルトガルの影響を受けて形づくられた。父の分からない子の誕生を説明する話として語られてきたことに、この伝説の特徴がある。

なお本サイトの分類では、南米先住民の体系に含めて扱う。

帽子を脱がない男

ボトは、六月祭(フェスタ・ジュニーナ)などの祭の夜に、白い服を着た洗練された若者の姿で現れる。この男は決して帽子を脱がない。頭のてっぺんに、イルカの呼吸孔が残っているからである。帽子を取れば正体が露わになる。人の姿への変身が完全ではないという一点が、この存在の見分け方になっている。

「ボトの子」

未婚の女性が身ごもり、父親が分からないとき、その子は「ボトの子」と呼ばれた。伝説は、父の名を明かさずに済ませるための方便として、共同体のなかで実際に働いてきたのである。一方で、この言い方が性暴力を覆い隠す役割を果たしてきたという指摘もあり、近年のブラジルではその点をめぐる議論が続いている。

実在のカワイルカ

ボトのモデルは、実在のアマゾンカワイルカである。桃色の体色は、成長とともに傷跡が増え、色素が薄れることによる。絶滅が危惧され、ブラジルでは捕獲が禁じられている。ボトを傷つけると災いがあるという信仰がこの動物を守ってきたとする見方がある一方で、その目や生殖器が護符として売買され、密猟の原因ともなってきた。同じ信仰が、保護にも捕獲にも働いてきたことになる。

川底の都

ボトは、「魅せられた者」を意味するエンカンタードの一種とされる。エンカンタードは川底の都市エンカンテに住み、ときに人をその世界へ連れ去るという。

図像と象徴

本サイトが掲げるのは、リオ・ネグロで撮影された実物のアマゾンカワイルカの写真である。

関わる伝承

イアラとともに、アマゾンの水の存在の系列をなす。

文化的足跡

ボトの伝説は、ブラジル北部の音楽や舞踊の主題となっており、パリンチンスのボイ・ブンバ祭でも取り上げられる。

なお南米先住民の伝統は今日も継承されている生きた文化であり、本項の記述はその伝承に関する学術的な整理である。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q5855508 — 骨格データの出典