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アラニヤーニー
PLATE — ARANYANI
BHARATA · ヒンドゥー神話
ARANYANI

アラニヤーニー

アラニヤーニー · Aranyani

森を表す図/CC BY-SA 4.0 CC BY-SA 4.0

ヒンドゥーの森と野の動物の女神で、名は「森」を意味する。『リグ・ヴェーダ』に一つの讃歌のみが残り、夕暮れの森に聞こえる牛の鳴き声や車の軋むような幻聴を描く。「森の女は殺さない」と歌われる。後代の文献にはほとんど現れず、祭祀も伝わらない。

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解説

概要

アラニヤーニーは、ヒンドゥー教の最古の聖典『リグ・ヴェーダ』に歌われる、森とそこに住む獣たちの女神である。名は「森」を意味する。その讃歌は『リグ・ヴェーダ』のなかでも描写の豊かなことで知られ、夕暮れの森に一人でいるときに聞こえる、ありもしない物音を歌っている。後の時代の文献にはほとんど現れず、祭祀も伝わっていない。

なお本サイトの分類では、ヒンドゥーの体系に含めて扱う。

森の讃歌

アラニヤーニーに捧げられているのは、『リグ・ヴェーダ』第十巻の百四十六番の讃歌ただ一つである。讃歌は、村のことを尋ねもせず森のなかをさまよう森の女に呼びかけ、恐ろしくはないのかと問う。夕暮れの森では、牛の鳴き声や車の軋むような音が聞こえ、誰かが牛を呼んでいるようにも、木を伐っているようにも思える。森にひとりでいると、聞こえるはずのない音が聞こえてくるのである。

讃歌は続けて、森の女は誰かが襲いかからないかぎり人を殺さないと歌い、甘い果実を食べれば人は思うままに休むことができると結ぶ。足首に鈴をつけているとも言われる。森の気配と物音が、そのまま女神の姿として描かれている。

村の外の世界

ヴェーダの世界では、人の住む村と、その外に広がる森とが対をなしていた。森は人の秩序の及ばない場所であり、同時に、秘儀を学ぶ場所でもあった。「森林書」(アーラニヤカ)と呼ばれる文献は、森のなかで学ばれるべき教えを伝えている。人生の第三の段階では、人は家を離れて森に住むものとされた。

忘れられた女神

アラニヤーニーを祀る神殿や祭は伝わっておらず、後の時代の文献にもほとんど名が出てこない。近年では、インドの森林を守る運動のなかで、この女神の名が引かれることがある。ただし、古代の女神を現代の環境保護の象徴とすることには、現代の側からの意味づけが含まれている。

図像と象徴

本サイトが掲げるのは、森を表した図である。

関わる神格・伝承

リトアニアの森の女神メデイナとともに、森の女神の系列をなす。

ヴェーダの小さな女神には、月の満ち欠けを司るシニーヴァーリーとアヌマティもいる。

文化的足跡

アラニヤーニーの讃歌は、ヴェーダ文学における自然描写の白眉として引かれることが多い。

なおヒンドゥー教は今日も信仰されている生きた宗教であり、本項の記述はその神格の伝承と図像に関する学術的な整理である。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q4784169 — 骨格データの出典