アオ・アオ
アオ・アオ · Ao Ao
グアラニー神話の七人の怪物の一人で、大きな牙を持つ羊、あるいはペッカリーのような人食い。「アオ、アオ」と吠えて人を追い、木に登っても根を掘って倒すが、椰子の木に登れば逃れられる。その子らは丘や山の主となった。
解説
概要
アオ・アオは、パラグアイなどグアラニー語を話す人々の神話に登場する怪物で、呪われたタウとケラナの七人の子の一人である。大きな牙を持つ貪欲な羊のような姿、あるいは肉食の大きなペッカリー(ヘソイノシシ)の姿で語られる。獲物を追うとき「アオ、アオ、アオ」と吠えることから、この名がある。南米先住民の伝承に属する。
神話・物語
アオ・アオは人だけを食べる。人間ではない姿をしているが、生まれの上では少なくとも半分は人間であり、そのため人を食うのだとされる。獲物を見つけると、どれほど遠くまでも、どんな土地でも追い続け、食べるまでやめない。人が木に登って逃れようとすると、その木のまわりを吠えながら回り、根を掘り続けて倒してしまう。ただ一つの逃れる方法は椰子の木に登ることで、椰子にはアオ・アオを退ける不思議な力があり、獲物が椰子に登ると、アオ・アオは負けを悟って吠え、別の獲物を探しに去るという。衣服も食べるとされる。
最初のアオ・アオは強い生殖の力を持ち、そのためグアラニーの豊穣の霊とみなされることもある。同じように呪われた多くの子を生み、子らは丘や山の主、守り手となった。
信仰
ある版では、兄弟のヤシ・ヤテレが連れてきた言うことを聞かない子どもを、アオ・アオが食べる。パラグアイでは今も、大人が子どもを「アオ・アオが来るぞ」と脅すことがある。
図像と象徴
主画像は、カピアタのラモン・エリアス博物館にあるアオ・アオの像である。
系譜と関係
タウとケラナの子で、七人の怪物の一人である。
なお南米先住民の伝統は今日も継承されている生きた文化であり、本項の記述はその伝承に関する学術的な整理である。
領分・別名
親・配偶者・子までを表示(全体はフル系図ページへ)。実線=主要伝承/点線=異伝・別系統。