テオニム THEONYM · 世界神話アーカイブ 神格を検索
趙公明
PLATE — 趙公明
SINÆ · 中国神話・道教
趙公明

趙公明

ちょうこうめい · 玄壇真君 · 趙元帥

『三教源流捜神大全』による(明代、作者不詳) PUBLIC DOMAIN

黒い顔で黒虎にまたがり金の鞭を持つ武財神で、五路財神の中心とされる。古くは疫病をもたらす鬼の将とされたが、宋代に財の神へと変わり、明代の『封神演義』で玄壇真君に封じられて今日の姿が定まった。

01

解説

概要

趙公明(ちょうこうめい)は、中国の民間信仰と道教の財神で、趙公元帥、玄壇真君とも呼ばれる。さまざまな財神のなかで最も広く崇められ、五路財神の中心とされる。甲冑をまとった武財神の筆頭であり、官服をまとった比干や范蠡などの文財神と区別される。黒い顔で黒虎にまたがり、金の鞭を持つ姿で知られる。誕生日は、旧暦正月五日に広く祝われるほか、主な霊場では旧暦三月十五日に祝われる。中国神話・道教の体系に含めて扱う。

信仰

趙公明の伝記は、漢から明までの伝承が層をなして重なったものである。最も古い層では、疫病をもたらす鬼の将とされる。六朝期の『捜神記』は、天帝が趙公明らを、人の魂を取り立てる三人の将の一人に任じたと記す。同書には、死期の迫った王祐のもとに冥府の帳簿の係を勧める者が現れるが、王祐が老母の世話を理由に断ると、その孝心に感じて病を治し、赤い筆を渡して去ったという話も収められている。『列仙全伝』では、八部の鬼の軍を率いて人の世をさまよい、多くの人を非業の死に追いやったとされる。

『三教捜神大全』によれば、趙公明は戦国時代の末の人で、秦が天下を統一すると終南山に退いて道を修め、悟りを得た。後漢の張天師が仙薬を練る際に守り神を玉皇大帝に求めると、玉皇大帝は趙公明を遣わし、「正一玄壇元帥」の号を授けた。雷や稲妻を操り、疫病や災いを退け、財宝を生むことができるとされた。

疫病の将から財をもたらす神への変化は主に宋代に進み、明代の小説『封神演義』によって定まった。

封神演義

『封神演義』では、雲霄・瓊霄・碧霄の三仙姑の兄として登場し、截教の最も強い神仙の一人として、闡教の側を大いに苦しめる。最後は呪術(釘頭七箭書)によって倒され、のちに姜子牙によって「金龍如意正一龍虎玄壇真君」に封じられ、四人の財の神を配下に従える神となった。今日広く知られる趙公明の姿は、この小説で初めて現れたものである。

図像と象徴

黒虎にまたがり、金の鞭を持ち、元宝(銀塊)を伴う姿で表される。主画像は、明代の『三教源流捜神大全』に載る趙公明の図である。

系譜と関係

三仙姑の兄。五路財神の中心とされる。

なお中国の民間信仰と道教は今日も継承されている生きた信仰であり、本項の記述はその神格の伝承と図像に関する学術的な整理である。

02

領分・別名

03

資料

Wikidata
Q11636657 — 骨格データの出典