張果老
ちょうかろう · 張果 · Zhang Guolao
唐の玄宗期に宮廷に招かれた八仙の一人。白い驢馬に逆さに乗り、休むときは驢馬を紙のように折り畳んだ。招かれるたびに死に、意を伝えられると蘇った。正史に伝が立つ八仙で最も実在の確からしい人物。
解説
概要
張果(ちょう か、?〜742年)は、中国の代表的な仙人である八仙の一人。敬称を込めて「張果老」と呼ばれる。
唐の玄宗期に宮廷に招かれ、様々な方術を見せた。天宝年間に尸解——死んで肉体から解脱し仙人になる——したといわれる。正史にも名を連ね、多くの伝承を残している。
伝承
恒州の条山にこもり、近隣には数百歳と自称していた。白い驢馬に乗り、一日に数千里を移動した。休むときに驢馬を紙のように折り畳んで箱にしまい、乗る時には水を吹きかけて驢馬に変えたという。
則天武后に招かれて山を降りた時に死に、死体は腐敗してしまった。しかし後日、生き返っているところを発見された。
開元二十二年(734年)、玄宗は使者を遣わして張果を迎えようとしたが、また死んでしまった。使者が死体に向かって玄宗の意を伝えると、死んでいた張果は息を吹き返した。
死んでは蘇るという振る舞いが、この仙人を規定する。招かれるたびに死に、意を伝えられると蘇る。
逆さに乗る驢馬
張果老の最も知られた図像は、驢馬に後ろ向きに乗る姿である。
なぜ逆さに乗るのかについては、「人生は前に進むばかりで振り返らないが、それは誤りである」という教えを示すためという解釈が伝わる。
図像と象徴
本サイトが掲げるのは、張果老の図である。
白い驢馬と、暗八仙の魚鼓(漁鼓。竹筒の太鼓)が持物である。老人の姿で表される。
正史(『旧唐書』『新唐書』)に伝が立てられている点が特異である。八仙のなかで、実在が最も確からしい人物である。
関わる神格・伝承
八仙の一。唐の玄宗に仕えた。
文化的足跡
「張果老倒騎驢」(張果老、驢馬に逆さに乗る)は、中国の民間画題として広く知られる。
なお道教は今日も信仰されている生きた宗教であり、本項の記述はその神格の伝承と図像に関する学術的な整理である。