テオニム THEONYM · 世界神話アーカイブ 神格を検索
ニャンベ
PLATE — NYAMBE
AFRICA · アフリカ神話
NYAMBE

ニャンベ

ニャンベ · ニャンビ · ンジャンビ

座した男性像(メトロポリタン美術館蔵) CC0

バントゥ諸語圏における至高神の名で、ンジャンビ・ンザンビ・ニャンビなど各地で音を変えて分布する。ロジの伝承では、人が真似るのを嫌って蜘蛛の糸で天へ逃れ、蜘蛛が目を潰されて道が失われた。バントゥ拡散の歴史を示す。

01

解説

概要

ニャンベは、さまざまなバントゥ語圏の文化において、至高の存在、宇宙の創造者、天空の父、太陽の神、そしてすべての生命の源を指すのに用いられる名である。

異なるアフリカの文化が、創造者に対してさまざまな名——ンジャンベ、ンジャンビ、ニャメ、ニャンビ、ニェンビ、ンザンビ、ンザンベ、ンゼミ——を用いるが、その観念はおおむね同じである。すなわち、天の父としてその創造を見守る唯一の至高神である。

なお本サイトの分類では、アフリカの体系に含めて扱う。

名の広がり

バントゥ祖語 *Nyambe が、バントゥ諸語の分化とともに各地で音を変えた。中央アフリカから南部アフリカにかけて、この語根を持つ神名が広く分布する。

アカンのニャメも同じ語根に由来するとする説があるが、アカン語はバントゥ諸語ではなく、直接の系統関係は確定していない。

同じ名が数千キロにわたって分布することは、バントゥ諸族の拡散の歴史を示す。

ロジの伝承

ザンビアのロジ人の伝承において、ニャンベは妻ナサレとともに地上に住んでいた。

人間カムンは、ニャンベが作るものをすべて真似た。ニャンベが動物を作れば人も狩り、道具を作れば人も作った。

煩わしく思ったニャンベは、蜘蛛の糸をつたって天へ逃れた。蜘蛛は昇ったのち目を潰され、道が失われた。

人が天へ至る道が断たれるという結末である。至高神が遠ざかる型の一つの形である。

職能

至高神であるが、直接に祀られることは少ない。日常の祭祀は祖先の霊に向けられる。

葬礼において、死者がニャンベのもとへ行くとされる地域もある。

図像と象徴

本サイトが掲げるのは、座した男性像である(メトロポリタン美術館蔵)。

関わる神格・伝承

ムルング、ンザンビ、レザと同じ観念。バコンゴ人が最も広くこの名を用いる。

文化的足跡

バントゥ諸語の神名の分布は、言語学と歴史学において、バントゥ拡散の経路を再構成する手がかりとして用いられてきた。

なおこれらの宗教は今日も信仰されている生きた伝統であり、本項の記述はその神格の伝承と図像に関する学術的な整理である。

02

領分・別名

03

資料

Wikidata
Q64517943 — 骨格データの出典