モニャイ
モニャイ · Moñai · Moñái
グアラニー神話の七人の怪物の第三子で、磁力を持つ長い角を頭に生やした巨大な蛇。光るものを集め、鳥に村から盗ませて洞窟に蓄えた。村の娘ポラスィが自ら婚礼に応じて洞窟へ入り、合図とともに焼かれて怪物と死をともにした。
解説
概要
モニャイは、パラグアイのグアラニーの神話に登場する七人の怪物の一人で、タウとケラナの三番目の子である。頭に長い角を持つ巨大な蛇の姿で野を治め、角の不思議な力で光るものや色鮮やかなものを引き寄せて集める。七人の怪物のなかで唯一、はっきりした結末を持つ物語があり、娘ポラスィが自らを犠牲にしてモニャイを滅ぼしたと語られる。
なお本サイトの分類では、南米先住民の体系に含めて扱う。
集める蛇
モニャイは、光るものや色鮮やかなものを集める。角には物を引き寄せる力があり、離れたところにある物も手元に引き寄せることができた。配下の鳥たちに村から物を盗ませ、盗んだ物を洞窟に積み上げたという。人を害することよりも、物を集めずにいられない性質によって形づくられた怪物である。
ポラスィの犠牲
村人たちは、モニャイの盗みに苦しんでいた。そこで村の娘ポラスィが、自らを差し出すと申し出た。ポラスィはモニャイの求婚を受け入れて、その洞窟に入った。婚礼の宴でモニャイと配下たちが酔うと、ポラスィは合図を送った。村人たちは洞窟の入口に薪を積み、火を放った。モニャイは焼け死んだが、ポラスィもまた逃げずに、モニャイとともに死んだ。共同体を救うために、一人の女性が自らを犠牲にしたのである。版によっては、婚礼に集まった兄弟たちもこの火でともに滅びたとされる。神々はポラスィの魂を天に上げ、明けの明星に変えたと伝えられる。
ポラスィの名は、グアラニー語の「美しい」(ポラ)を含む。パラグアイの詩人ナルシソ・R・コルマンの『ニャンデ・イピクエラ』(1922)では、最初の人ルパヴェとスィパヴェの長女とされ、怪物たちの母ケラナにとっては叔母にあたる。
図像と象徴
本サイトが掲げるのは、パラグアイの伝承のモニャイを表した像である。
関わる神格・伝承
タウとケラナの三番目の子で、七人の怪物の一人である。
文化的足跡
ポラスィの物語は、パラグアイの民族の英雄譚として語られ、女性の自己犠牲の物語として文学や演劇に取り上げられてきた。
なお南米先住民の伝統は今日も継承されている生きた文化であり、本項の記述はその伝承に関する学術的な整理である。
領分・別名
親・配偶者・子までを表示(全体はフル系図ページへ)。実線=主要伝承/点線=異伝・別系統。