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SVMER · メソポタミア神話
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ラハル

ラハル · Lahar

羊と家畜の群れを司るメソポタミアの神格で、名は「牝羊」を意味する。『羊と穀物の論争』でアシュナン(穀物)とともに神々を養うために創られ、衣と乳と肉を誇って穀物と優劣を論じた。性別は資料によって異なる。

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解説

概要

ラハル(Lahar)は、動物の群れ、とりわけ羊に結びつけられたメソポタミアの神格であった。ラハルの性別は研究において議論の対象だが、中バビロニア期の神名表では女性の神格を、神話『ドゥンヌの神統記』では男性の神格を指すことは一致している。

ラハルの名は音節文字で dLa-ḫa-ar あるいは dLa-ḫar と、あるいは表語文字で dU8「牝羊」と書かれた。名はアッカド語のラフル——同じく「牝羊」を意味する——に由来する。

同じ表語文字 dU8 は、牧畜に結びつけられた別の神格シュニドゥグ(「その手は善い」)、その父ガウ(シンの羊飼い)、そしてドゥムジの母ドゥットゥルの名を書くのにも用いられえた。

羊と穀物の論争

『羊と穀物の論争』において、ラハルはアシュナン(穀物)とともに、神々を養うために創られた。

「アヌンナキの神々が生まれたとき、ラハルもアシュナンもまだ生まれていなかった。……人々は衣を知らず、羊のように口で草を食み、溝の水を飲んだ」——このように詩は始まり、二柱の創造が文明の始まりとして語られる。

論争において羊は、自らが衣と乳と肉を与えることを誇り、穀物を「ただ食われるだけのもの」と貶める。穀物は、自らがビールと麦芽を生み、神々への供物となることを誇る。エンリルとエンキは穀物を上位と裁定した。

図像と象徴

固有の図像は伝わらず、本サイトも主画像を掲げない。

牧畜と農耕の対比が、この神格を規定する。メソポタミアの経済は羊と麦に依存し、その二つを神格化して論じさせるという発想が、論争詩を生んだ。

羊は毛、乳、肉、そして犠牲——祭祀に不可欠な供物——を与えた。穀物はパンとビール——日常の食事——を与えた。いずれも欠かせないものであり、優劣の裁定は文学的な遊戯である。

関わる神格・伝承

アシュナンと対をなす。エンリルとエンキに創られた。ドゥットゥル、ガウと表語文字を共有する。

文化的足跡

日本語圏でこの名が挙げられることはまずない。『羊と穀物の論争』の登場者として言及される程度である。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q47212 — 骨格データの出典