インウィディア
インヴィディア · Invidia
ローマの嫉妬の擬人神で、邪視と結びつく。オウィディウスは陽の差さない洞窟で蛇を食べ、他人の幸福を見るたびに自らを蝕む青白い女として描いた。ファスキヌス(男根像)が退ける対象。七つの大罪の一つ。
解説
概要
ラテン語においてインウィディア(invidia)は嫉妬の感覚であり、邪視と結びついた「見つめること」——インウィデーレ「敵意をもって見る」——に由来する。インウィディア(「嫉妬」)はキリスト教における七つの大罪の一つである。
呪術との関わり
古代ローマの物質文化と文学は、インウィディアと邪視を退けるための儀礼と呪文の例を数多く提供する。ローマの将軍が凱旋を祝うとき、ウェスタの処女は戦車の下にファスキヌス——男根の像——を吊るしてインウィディアを退けた。
嫉妬は魔女と魔術に最も結びつく悪徳である。魔女の突き出た舌は、オウィディウスのインウィディアの毒の舌を暗示する。魔女とインウィディアは重要な特徴を共有する——邪視である。攻撃的な視線の一種が「噛む眼」であり、しばしば嫉妬と結びつき、嫉妬が眼に由来するという古代の信念を反映する。
オウィディウスの描写
『変身物語』第2巻において、ミネルウァはアグラウロスを罰するためインウィディアの住処を訪れる。谷底の陽の差さない洞窟に住み、蛇を食べ、青白く痩せ、視線は斜めで、歯は錆び、胸は胆汁で緑色、舌には毒がある。他人の幸福を見るたびに痩せ衰え、自らを蝕む。笑うことはなく、他人の苦しみを見たときだけ笑う。
インウィディアはミネルウァの命に従ってアグラウロスに触れ、その心に嫉妬を注ぐ。アグラウロスは妹ヘルセーの幸福を妬み、石に変えられた。
図像と象徴
本サイトが掲げるのは、《嫉妬》の彫刻である(1670年頃)。
蛇を食べ、自らを蝕むという造形が、この擬人神を規定する。嫉妬は他者を害する前に、嫉妬する者自身を害する。
ギリシアのプトノスに対応するが、オウィディウスの描写は独自の展開であり、中世の七つの大罪の図像に直接影響した。
関わる神格・伝承
プトノスに対応する。ミネルウァの命でアグラウロスを罰した。ファスキヌスによって退けられる。
文化的足跡
七つの大罪の一つとしてのインウィディアは、中世の道徳劇、ダンテ『神曲』煉獄篇、ブリューゲルの版画などに繰り返し描かれた。