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ヒュラース
PLATE — ὝΛΑΣ
HELLAS · ギリシア神話
ὝΛΑΣ

ヒュラース

ヒュラス · Hylas

John William Waterhouse PUBLIC DOMAIN

ヘーラクレースに愛された美しい従者。アルゴナウタイの途上、泉に水を汲みに行って美しさに魅了されたニュンペーたちに水中へ引き込まれた。ヘーラクレースは彼を探して一行を離れた。

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解説

概要

ヒュラース(Ὕλας / Hylas)は、ヘーラクレースに愛され、従者としてアルゴナウタイの航海に加わった若者である。小アジアのミューシアで水を汲みに行き、泉のニュンペーに引き込まれて姿を消した。その捜索のために、ヘーラクレースは一行と別れることになった。

神話・物語

ヒュラースはドリュオプス人の王テイオダマースの子である。ヘーラクレースはテイオダマースと争ってこれを殺し、その子ヒュラースを引き取って育てた(アポローニオス『アルゴナウティカ』1巻)。

アルゴー船がプロポンティスの東岸、キオス川の河口に寄ったとき、ヘーラクレースは折れた櫂の代わりを作るため森へ木を探しに入り、ヒュラースは夕食の水を汲みに泉へ向かった。月明かりの泉に身をかがめた若者を見て、泉のニュンペーはその美しさに心を奪われ、腕を首に回して水の底へ引き込んだ。

叫び声を聞いたのは、同じく一行に加わっていたポリュペーモスだけであった。ヘーラクレースは狂ったように森を探し回り、そのあいだにアルゴー船は二人を置いて出航してしまった。テオクリトス『牧歌』第13歌は、ニュンペーたちの膝の上で若者が泣き、ヘーラクレースの呼ぶ声が水の底からかすかにしか届かない場面を描く。

ヘーラクレースは土地の人々に若者を探し続けるよう命じた。キオスの人々は、のちのちまで年に一度、山野でヒュラースの名を呼んで歩く祭を営んだという(ストラボーン12.4.3)。

図像と象徴

本サイトの主画像は、ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス《ヒュラースとニュンペーたち》(1896年、マンチェスター市立美術館蔵)で、睡蓮の池から身を乗り出す少女たちが若者の腕を引く場面を描く。

ローマ期の壁画やモザイクにも、水瓶を手にした若者が両側からニュンペーに引かれる構図が多く残る。

系譜と関係

父はテイオダマース、母はオーリーオーンの娘メノディケー(ヒュギーヌス)。養い親にして恋人はヘーラクレース。

文化的足跡

ウェルギリウス『牧歌』第6歌は、船乗りたちが泉のほとりで「ヒュラース、ヒュラース」と呼ぶ声が岸辺に響く様を歌う。ヒュラースの名を呼ぶことは、ローマの詩で、失われて戻らぬものを求めることの言い回しになった。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q332752 — 骨格データの出典