ヘジュホテプ
ヘジュホテプ · ヘジ・ホテプ · Hedjhotep
織物と衣服の小さな神で、機織りと死者にも関わる。中王国の『[[coffin-texts|コフィン・テキスト]]』に初出する。神とも女神とも記され性別が定まらない。織物の女神タイトと結びつけられ、ミイラを包む布との関連から葬送にも関わる。
解説
概要
ヘジュホテプ(Hedjhotep、ḥḏ-ḥtp)は、古代エジプトの小さな神格で、織物と衣服の神であり、程度は劣るが機織りと死者の神でもあった。
ヘジュホテプはときに神ではなく女神として記され、ワジュ笏とアンク記号を持つ。おそらく中エジプト北部に起源を持つ。
記録
ヘジュホテプの最も早い確認は、中王国第十二王朝に遡り、そのとき『コフィン・テキスト』の呪文——第779呪文と第908呪文を含む——に現れる。
ヘジュホテプの祭祀の中心は、上エジプト第十五ノモスのある町にあったかもしれない。
新王国以降、ヘジュホテプは織物の女神タイトと結びつけられた。両者は同じ職能を持ち、しばしば並んで言及される。
職能
織物と衣服は、エジプトの宗教において重要な位置を占めた。神像には毎日新しい布が着せられ、ミイラは膨大な量の亜麻布で包まれた。神殿には織物工房が付属し、聖なる布が織られた。
死者の神としての性格は、ミイラを包む布との関連による。織物の神が、死者を包む者でもある。
図像と象徴
固有の図像は伝わらず、本サイトも主画像を掲げない。人の姿で、ワジュ笏(パピルスの茎の形の笏)とアンクを持つ。
性別が定まらないという点も特徴的である。神とも女神とも記される。エジプトの小さな神格には、性が明確でないものが複数ある。
関わる神格・伝承
タイトと職能を共有する。織物と葬送に関わる。
エジプトにおいて機織りは主として女の仕事であったが、神殿の工房では男も従事した。この神格の性の曖昧さは、その事情を反映するかもしれない。
文化的足跡
日本語圏でこの名が挙げられることはまずない。エジプトの織物生産を論じる文脈で言及される。