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PLATE — EKWENSU
AFRICA · アフリカ神話
EKWENSU

エクウェンス

エクウェンス · Ekwensu

交易と交渉に長けたイグボのトリックスターで、戦の霊でもあった。キリスト教の広まりとともに悪魔(サタン)の訳語に採用され、本来の恵み深い相は忘れられた。ヨルバのエシュと同じく翻訳が神を変えた例。

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解説

概要

エクウェンスは、イグボ人のトリックスターであり、混乱の霊であって、取引と亀のアルシ(神)として働く。交易と交渉に長けている。

困難な商いの場面において、導きを求めて呼び出されることが多い。暴力の霊とも受け取られ、人を暴力へと駆り立てる。その伴はオグブナバリであった。

なお本サイトの分類では、アフリカの体系に含めて扱う。

悪魔ではない

現代の解釈にもかかわらず、エクウェンスはもともと悪魔とはみなされていなかった。

キリスト教の広まりとともに、この神格のより恵み深い相は忘れられ、悪魔(デビル)の訳語として「エクウェンス」が採用された。

イグボ語聖書において、サタンは「エクウェンス」と訳される。この翻訳の結果、本来は交易と交渉の神であった存在が、悪の代名詞になった。

翻訳が神を変える。 至高神チュクウがキリスト教の神の訳語になったのと対をなす現象である。土着の万神殿が、一神教の善悪の枠組みに再配置された。

同じことは、ヨルバのエシュについても起きている。トリックスターの神が、宣教師によって悪魔と同定された。

本来の職能

エクウェンスは戦の霊でもあった。戦士は出陣に際してこの神に祈り、勝利ののちには「エクウェンスを送り返す」儀礼を行った。

暴力を呼ぶ神を、平時には遠ざける。戦争と平和を切り替える機能である。

交易と戦争が同じ神に配されるのは、いずれも交渉と駆け引きを要するためとみられる。

図像と象徴

固有の図像は伝わらず、本サイトも主画像を掲げない。

亀を象徴とする。イグボの民話において、亀は狡知のトリックスターである。アカンのアナンシと同じ位置を占める。

関わる神格・伝承

オグブナバリを伴とする。エシュと同じくトリックスターが悪魔と同定された。

文化的足跡

近年、イグボの伝統宗教を再評価する動きのなかで、エクウェンスを本来の姿で理解しようとする議論がある。

なおこれらの宗教は今日も信仰されている生きた伝統であり、本項の記述はその神格の伝承と図像に関する学術的な整理である。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q5145744 — 骨格データの出典