センツォンウィツナワ
センツォン・ウィツナワ · 四百の南の者たち · Centzonhuitznahua
「四百の南の者たち」を意味するアステカの南の星々の神々。姉コヨルシャウキとともに母コアトリクエを殺そうとしたが、生まれたウィツィロポチトリに討たれ、空に散った。
解説
概要
センツォンウィツナワ(ナワトル語 Centzonhuītznāhua、「四百の南の者たち」)は、アステカ神話における南の星々の神々である。
「四百」——すなわち無数の——兄弟として、太陽と戦の神ウィツィロポチトリの誕生譚の一部の版に現れる。
神話・物語
センツォンウィツナワとその姉コヨルシャウキは、母である女神コアトリクエが、胸に挟んだ羽毛の玉によって身ごもったことを知り、辱められたと感じた。子らは母を殺すことを謀る。
しかし母に近づいたとき、ウィツィロポチトリが胎から跳び出した——成長し、戦装束をまとった姿で——そして彼らを殺した。ウィツィロポチトリは姉コヨルシャウキの首を刎ね、姉は月になった。そして兄弟たちを追い、逃げる彼らは空一面に散らばった。
センツォンウィツナワは「四百の南の者たち」として知られ、北の星々の神々はセンツォンミミシュコアと呼ばれる。
センツォンウィツナワの一人クアウィトリカクは、攻撃を胎内のウィツィロポチトリに告げた。裏切り者であると同時に、国家神を救った者である。
図像と象徴
固有の図像は伝わらず、本サイトも主画像を掲げない。
この神々を規定するのは、数と方位である。「四百」はナワトル語で無数を意味する慣用的な数であり、南の空の星の数を表す。姉が月になり、兄弟が星になる——太陽の誕生によって、月と星が空に配置される。
コアテペックの物語は、テノチティトランの大神殿における儀礼の原型である。神殿の頂が山に見立てられ、階段を転げ落ちる犠牲者がコヨルシャウキに、散らされた兄弟たちに重ねられた。
関わる神格・伝承
母はコアトリクエ、姉はコヨルシャウキ、弟はウィツィロポチトリ。
北の星の神々センツォンミミシュコアは、ミシュコアトルに率いられ、別の神話で太陽に殺される。南と北の星々が、それぞれ別の物語で太陽に敗れる。
文化的足跡
日本語圏では、ウィツィロポチトリ誕生譚の紹介において「四百人の兄弟」として言及される。名まで挙げられることは少ない。
コヨルシャウキの石(1978年発見)が大神殿の階段下から出土したことで、この神話が建築と儀礼にどう組み込まれていたかが明らかになった。