アホエイトゥ
アホエイトゥ · ʻAhoʻeitu · Aho-eitu
トンガの神話において、天の神エイトゥマトゥプアと人間の女イラヘヴァのあいだに生まれた子で、トゥイ・トンガの王朝の初代の王。天に父を訪ねると、嫉妬した兄たちに殺されて食われたが、父が兄たちに吐き出させて蘇らせた。兄たちは弟に仕える役を負った。
解説
概要
アホエイトゥは、ポリネシアのトンガの神話で、天の神エイトゥマトゥプアと人間の女性イラヘヴァとのあいだに生まれた子である。天の父を訪ねたところ、嫉妬した天の兄たちに殺されて食べられたが、父が兄たちに吐き出させて蘇らせた。のちにトンガの神聖王トゥイ・トンガの王朝の初代の王となり、兄たちは弟に仕える役を負ったとされる。
神話・物語
天の神エイトゥマトゥプアは、巨大な鉄木(トア)を伝って地上に降り、人間の女性イラヘヴァと結ばれた。そして子の誕生を待たずに天へ帰っていった。こうして生まれたのがアホエイトゥである。
成長したアホエイトゥは、鉄木を登って天の父を訪ねた。天には、父が天の妻とのあいだにもうけた兄たちがいた。父が地上の弟を愛するのを妬んだ兄たちは、アホエイトゥを殺し、その身体を食べてしまった。怒った父は兄たちに吐き出させ、その身体を器に集めて、薬草によって蘇らせたという。
父はアホエイトゥを地上に送り返し、トゥイ・トンガ(トンガの王)とした。罰として兄たちも地上に降り、弟に仕える役を負った。兄たちの子孫は、王の儀礼を担う家系になったとされる。
系譜と関係
トゥイ・トンガは、神の血を引く神聖な王とされた。伝承では、アホエイトゥは10世紀の初め頃の王とされる。のちに政治の実権は別の王統に移り、トゥイ・トンガは祭祀を担う王となった。12世紀から13世紀には、その影響がサモアやフィジーにまで及んだとされる。今日のトンガの王家は、トゥイ・カノクポルの系譜にあたる。
図像と象徴
固有の図像は伝わらず、本サイトも主画像を掲げない。
文化的足跡
トンガのムアには、歴代のトゥイ・トンガの墓(ランギ)が残っている。
なおポリネシアの伝統は今日も継承されている生きた文化であり、本項の記述はその伝承に関する学術的な整理である。
領分・別名
親・配偶者・子までを表示(全体はフル系図ページへ)。実線=主要伝承/点線=異伝・別系統。