明代(16世紀)に成立した長編白話小説。許仲琳の作と伝えられるが確証はない。殷の紂王を周の武王が討つという史実の枠に、闡教(せんきょう)と截教(せっきょう)の仙人・道士が宝貝(ぱおぺい)を用いて争う筋を重ねる。表題の「封神」は、戦いで落命した者たちが最後に神格へ封じられるという結末を指し、道教の神々の由来を物語として説明する体裁をとる。哪吒の蓮による再生、雷震子の翼、土行孫の土遁など、今日よく知られた造形の多くはこの小説に負う。古い神話そのものではなく、明代の再創作である点に注意がいる。
GLOSSARIUM · INVESTITURE OF THE GODS