アスワン近くセヘル島の花崗岩に刻まれた32欄の碑文。上部にクヌム・サテト・アヌケトの三神と、供物を捧げるジェセル王が彫られる。本文は第3王朝ジェセル王の治世18年に七年続いた飢饉を語り、イムホテプが古文書を調べてクヌムこそ増水を司る神と突き止め、神殿で見た夢のなかで神から増水の再開を約束される。王はこれに応えてエレファンティネのクヌム神殿に広大な収入を寄進した、と結ぶ。だが言語と体裁はプトレマイオス朝の制作を示し、プトレマイオス5世期(前205〜180年)とみる説が有力である。クヌム神官団が自らの権益を古い王の勅令として書き起こしたもの、と読むのが今日の理解である。
GLOSSARIUM · FAMINE STELA