シウコアトル
シウコアトル · 火の蛇 · トルコ石の蛇
シウテクートリの霊的な形である「トルコ石の蛇」=火の蛇。ウィツィロポチトリがこれを振るって姉コヨルシャウキの首を落とし山から突き落とした。この物語は日の出が星々を消すことの表現と解される。
解説
概要
アステカの宗教において、シウコアトルは神話上の蛇であり、火の神シウテクートリの霊的な形とみなされた。ときに投槍器(アトラトル)として、あるいはウィツィロポチトリが振るう武器として表される。
シウコアトルは古典ナワトル語で「トルコ石の蛇」と訳され、また「火の蛇」という象徴的・記述的な訳も持つ。
職能
シウコアトルはアステカ美術の一般的な主題であり、絵文書の挿絵を含み、シウテクートリとウィツィロポチトリの両方の表現の背飾りとして用いられた。
コヨルシャウキの討伐。 ウィツィロポチトリが生まれたとき、姉コヨルシャウキと四百人の兄弟が母コアトリクエを殺そうとした。ウィツィロポチトリはシウコアトルを振るってコヨルシャウキの首を落とし、その身体を山から突き落とした。
火の蛇が武器であるという点が、この存在を規定する。太陽が昇るとき、その光が夜の星々を消す——コヨルシャウキが月、四百人が星とされることから、この物語は日の出の表現と解される。
名と暦
「シウ」は「トルコ石」「火」「年」「草」を意味しうる語である。トルコ石の色(青緑)と火が同じ語で表されるのは、火の最も熱い部分が青いことによるとする説がある。
新火の儀礼——五十二年ごとに全ての火を消し、新しい火を起こす——において、シウコアトルの像が用いられた。
図像と象徴
本サイトが掲げるのは、大英博物館所蔵のシウコアトルである。
反り返った鼻を持つ蛇として、あるいは背に星の意匠をつけた蛇として表される。テンプロ・マヨールの発掘で、シウコアトルの石彫が出土している。
関わる神格・伝承
シウテクートリの霊的な形。ウィツィロポチトリの武器。コヨルシャウキを討った。
文化的足跡
大英博物館のシウコアトル(トルコ石のモザイク)は、アステカの工芸の代表作として知られる。