ウェネグ
ウェネグ · ウネグ · Weneg
天空と死の神で、大地を「大いなる混沌」から守るとされた。『[[pyramid-texts|ピラミッド・テキスト]]』に「ラーの子」として現れる。「ウェネグの花」と呼ばれる記号のみで表され、第二王朝の王名との関係が議論されている。
解説
概要
ウェネグ(Weneg、ウネグとも読まれる)は、古代エジプトの宗教における天空と死の神で、大地とその住人を「大いなる混沌」の到来から守ると言われた。
神話
ウェネグという名の神への最初の知られる言及は、第六王朝の『ピラミッド・テキスト』の呪文に現れ、そこでは死の神格としても、死んだ王としても記される。「ラーの子」と呼びかけられる。
本文には、王がラーとともにその天の舟で天を安全に渡れるよう求める複数の祈りが含まれる。
ウェネグは天の柱を支える者ともされ、これが崩れれば大いなる混沌が世界を襲うとされた。秩序の維持者である。
ウェネグの花
「ウェネグの花」と呼ばれる記号が、この神の名を書くのに用いられた。四つの茎から成る花のような形の記号であるが、実際に何を表すかは分かっていない。
第二王朝の王名にこの記号が現れることから、ウェネグという名の王が存在したとする説がある。ウェネグ・ネブティ王と呼ばれ、その実在と、他の王との同定をめぐって議論が続いている。
神の名が王の名として用いられたのか、王の名が神格化されたのか——両者の関係は確定していない。
図像と象徴
固有の図像は伝わらず、本サイトも主画像を掲げない。「ウェネグの花」の記号のみが、この神を表す。
姿を持たず記号のみで表されるという点が、この神格を規定する。エジプトの最も古い層の神々には、図像を持たず名だけが伝わるものがある。
関わる神格・伝承
ラーの子。天の柱を支える。第二王朝の王名との関係が議論される。
文化的足跡
ウェネグ・ネブティ王の同定問題は、エジプト第二王朝の年代学における主要な論点の一つである。神の名か王の名かという問いが、初期王朝の王統の再構成に関わっている。