キアンダ
キアンダ · ダンダルンダ · Kianda
アンゴラの海と水の女神で漁民の守護者。食物や衣服を海に投げ入れて祀られ、毎年ルアンダ島で祭が営まれる。溺死はこの神が人を連れ去ったためとされた。ブラジルではダンダルンダとしてカンドンブレ・アンゴラの主要な女神。
解説
概要
キアンダ(ダンダルンダとも)は、アンゴラの伝統文化における海と水の女神であり、漁民の守護者である。
なお本サイトの分類では、アフリカの体系に含めて扱う。
祭祀
キアンダは伝統的に、食物や衣服などの供物を海に投げ入れることによって崇拝された。
毎年、ルアンダ島の祭がこの神格を称えて開かれる。
キンブンドゥの信仰
アンゴラのキンブンドゥ人において、キアンダは水の霊(キアンダ、複数形イアンダ)の総称でもある。
水に住み、漁を助け、あるいは妨げる。溺死は、キアンダが人を連れ去ったためとされた。
美しい女、あるいは半人半魚の姿で現れるとされ、マミ・ワタと同じ系列に属する。
ブラジルへの伝播
大西洋奴隷貿易により、アンゴラの信仰はブラジルへ渡った。
ブラジルのカンドンブレ・アンゴラにおいて、ダンダルンダはンキシ(神格)の一柱であり、ヨルバ系のイエマンジャと同一視される。
三つの系統。 ブラジルのカンドンブレには、ヨルバ系(ケトゥ)、フォン系(ジェジェ)、バントゥ系(アンゴラ)の三つの系統がある。それぞれ異なる神々の体系を持つが、相互に影響し合った。
キアンダ/ダンダルンダは、バントゥ系の主要な女神である。
図像と象徴
本サイトが掲げるのは、ドナ・フィッシュ《ママ・ムンドゥ/シンビ》である。アンゴラの現代美術における水の霊の表現である。
関わる神格・伝承
マミ・ワタ、イエマンジャと水の領域を共有する。ブラジルではダンダルンダ。
コンゴのシンビ(水の霊)とも関わる。
文化的足跡
アンゴラの首都ルアンダの海岸で営まれるキアンダの祭は、今日も続いている。
アンゴラで発見されたモササウルス科の化石プログナトドン・キアンダは、この女神にちなんで命名された。
なおこれらの宗教は今日も信仰されている生きた伝統であり、本項の記述はその神格の伝承と図像に関する学術的な整理である。