ゲフィオン
ゲフィオン · ゲフィオーン · ゲフユン
オーディンに遣わされ、スウェーデン王から「四頭の牛が一昼夜に耕せる土地」を得た女神。巨人との子を牡牛に変えて土地を海へ引き出し、シェラン島を作った。抜けた跡がメーラレン湖になったという。
解説
概要
北欧神話において、ゲフィオン(Gefjon、ゲフィオーン、ゲフユンとも)は、耕作、デンマークのシェラン島、伝説上のスウェーデン王ギュルヴィ、伝説上のデンマーク王スキョルド、予知、牡牛である子ら、そして処女性に結びつけられた女神である。
『古エッダ』『新エッダ』『ヘイムスクリングラ』に言及される。
神話・物語
シェラン島。 スノッリ『ヘイムスクリングラ』と『新エッダ』が伝える最も名高い物語である。
オーディンはゲフィオンを遣わして土地を探させた。スウェーデン王ギュルヴィのもとに至ったゲフィオンは、王を楽しませた礼として「四頭の牛が一昼夜に耕せるだけの土地」を約束された。
ゲフィオンはヨトゥンヘイムに行き、巨人とのあいだにもうけた四人の息子を牡牛に変えて犂につないだ。牛は深く強く耕し、土地を海へ引き出した。こうしてできたのがシェラン島であり、抜けた跡がメーラレン湖(あるいはヴェーネルン湖)になったという。
シェラン島の形とメーラレン湖の形が似ているという観察が、この物語の根拠とされる。
処女性。 『新エッダ』は、処女のまま死んだ女はゲフィオンに仕えると記す。一方『古エッダ』の「ロキの口論」では、ロキがゲフィオンを、首飾りと引き換えに若者と寝たと非難する。両者は矛盾する。
図像と象徴
本サイトが掲げるのは、コペンハーゲンのゲフィオンの泉である(アナス・ブンゴー作)。四頭の牛を駆るゲフィオンを表す。
土地を引き出すという行為が、この女神を規定する。耕すことが、そのまま新しい土地を作ることになる。農耕の女神が、国土の創造者である。
関わる神格・伝承
オーディンに遣わされた。ギュルヴィから土地を得た。子は牡牛に変えられた四人。スキョルドの妻とも。
名は「与える女」を意味するとされ、フレイヤの別名ゲフンとの関係が論じられる。
文化的足跡
コペンハーゲンのゲフィオンの泉(1908年)は、デンマークの国民的な記念碑である。デンマークの国土の起源を語る神話が、首都の噴水として表されている。