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エリクトニオス
PLATE — ἘΡΙΧΘΌΝΙΟΣ
HELLAS · ギリシア神話
ἘΡΙΧΘΌΝΙΟΣ

エリクトニオス

エリクトニオス · エリクトニウス · Erichthonius

エリクトニオスの誕生(ミュンヘン国立古代美術博物館蔵 2413) PUBLIC DOMAIN

アテーナーの腿にかかったヘーパイストスの精から大地が生んだアテーナイの王。籠に入れられ蛇を添えてケクロプスの娘たちに預けられたが、開けた二人は狂って身を投げた。アテーナイ人の「土地生まれ」の主張の根拠。

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解説

概要

エリクトニオス(Ἐριχθόνιος / Erichthonios)は、アテーナイの古い王で、大地から生まれた者である。ヘーパイストスがアテーナーに迫って果たせず、その精が地に落ちて大地が身ごもったとされる。アテーナーに育てられ、アテーナイ人が自らを「土地生まれ」と称する根拠となった。

最も古い資料では、エリクトニオスと孫のエレクテウスは区別されていない。二人が別の王として系譜に並べられるのは前4世紀以降である。

神話・物語

ヘーパイストスは処女神アテーナーに欲情して追ったが、女神は身をかわした。その精が女神の腿にかかり、アテーナーはそれを羊毛で拭って地に捨てた。大地(ガイア)はこれによって子を宿し、生まれた子をアテーナーに差し出した。名は古代には「羊毛」(エリオン)と「大地」(クトーン)を合わせたものと説明されたが、これは後から付けられた語源説である。

アテーナーは赤子を籠に入れて蛇を添え、アテーナイの王ケクロプスの娘たち——アグラウロス、ヘルセー、パンドロソス——に預け、決して開けてはならないと命じた。好奇心に負けて籠を開けた娘たちは、中の子と蛇(あるいは蛇の姿の子)を見て正気を失い、アクロポリスの崖から身を投げた。

成長したエリクトニオスはアテーナイの王となり、アクロポリスにアテーナーの木像を祀り、パンアテーナイア祭を始めたとされる。また四頭立ての戦車を初めて御した者とされ、死後は天に上げられて御者座になったという。王位は子のパンディーオーンに継がれた。

図像と象徴

本サイトの主画像は、ミュンヘン国立古代美術博物館蔵の赤絵式壺(2413)で、地面から半身を現したガイアが赤子を差し出し、アテーナーがそれを受け取る場面を描く。ヘーパイストスが脇に立ち会うこともある。この誕生の場面はアテーナイの壺絵で好んで描かれた。

エリクトニオスは、下半身が蛇の姿で表されることもある。アクロポリスの聖域で飼われていたという蛇は、この王の化身とも守り神とも考えられた。

系譜と関係

父はヘーパイストス、母はガイア。養母はアテーナー。子はパンディーオーン、孫はエレクテウス。ケクロプス、エリクトニオス、エレクテウスの三代はいずれも大地との結びつきや蛇の姿をもち、もとは一つの伝承から分かれたとする見方がある。

文化的足跡

アクロポリスのエレクテイオンは、エレクテウスとアテーナーを合わせて祀った神殿とされ、エリクトニオスの伝承とも結びつけられてきた。

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領分・別名

親・配偶者・子までを表示(全体はフル系図ページへ)。実線=主要伝承/点線=異伝・別系統。

フル系図ページを開く →
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資料

Wikidata
Q644921 — 骨格データの出典