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アスワン
PLATE — ASWANG
SOUTHEAST_ASIAN · 東南アジアの神話
ASWANG

アスワン

アスワン · ティックティック · Aswang

H.M.Bec CC BY-SA 4.0

フィリピンの民間伝承における悪しき変身する存在の総称で、吸血鬼・屍食鬼・内臓を吸う者・犬や豚に変わる者を含む。昼は普通の隣人として暮らし、目に映る姿が逆さに映るという。独り暮らしの女やよそ者が疑われた。1950年代の対反乱作戦で伝承が心理戦に利用されたとされる。

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解説

概要

アスワンは、フィリピンの民間伝承で、姿を変える悪しき存在を広く指す総称である。吸血鬼、屍を食う者、人の内臓を吸う者、犬や豚、猫に姿を変える者など、さまざまな怪異がこの名で呼ばれる。昼は普通の隣人として暮らしているとされ、フィリピン全土でよく知られている。

なお本サイトの分類では、東南アジアの神話の体系に含めて扱う。総称であるため群記事とする。

さまざまなアスワン

アスワンは一つの存在の名ではない。夜に上半身が分かれて飛ぶマナナンガルも、アスワンの一種である。夜の鳥の姿で「ティック、ティック」と鳴くティックティックは、その声が小さいほど近くにいるという。昼は人として暮らし、夜になると犬や豚、猫に姿を変える者もいれば、墓を掘り返して屍を食べる者もいる。

昼は隣人

昼のアスワンは、普通の隣人として暮らしているとされた。相手の目をのぞき込み、そこに映る自分の姿が逆さまであれば、その人はアスワンだという。夜に姿を見せない人、独り暮らしの女性、よそから来た人が疑われることが多かった。

パナイ島のカピス州は、アスワンの多い土地だと言われてきた。この評判は州の人々にとって長く不名誉なものであった。スペインの支配に抵抗した地域の人々を貶めるために植民者が広めたとする説もあるが、確かな根拠はない。

心理戦に使われた伝承

1950年代、フィリピン政府とアメリカの軍事顧問は、共産主義のゲリラ(フク団)に対する作戦のなかで、アスワンの伝承を利用したとされる。殺した兵士の首に二つの穴を開けて血を抜き、道に放置したところ、ゲリラはアスワンを恐れてその地域から退いたという。ただし、この作戦の詳細は、軍事顧問エドワード・ランズデール自身の回想に拠るところが大きく、誇張が含まれている可能性がある。

図像と象徴

本サイトが掲げるのは、アスワンの一般的な姿を描いた図である。

関わる伝承

マナナンガルを含み、クラスー、クンティラナックとともに東南アジアの夜の存在の系列をなす。

文化的足跡

アスワンは、フィリピンのホラー映画で最も重要な題材となっている。

なお東南アジアの伝統は今日も継承されている生きた文化であり、本項の記述はその伝承に関する学術的な整理である。

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領分・別名

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資料

Wikidata
Q752542 — 骨格データの出典