アサセ・ヤ
アサセ・ヤ · アサセ・ヤア · アサセ・アフア
ガーナのアカン人の大地の女神で、豊穣・生殖・真実・死者の母。天空神ニャメの妻。神殿を持たず農地で祀られ、聖日の木曜日には耕作が禁じられた。土に触れて誓うことは最も重い誓いとされた。
解説
概要
アサセ・ヤ(アサセ・ヤア、アサーセ・アフアとも)は、アフリカのガーナとコートジボワールのアカンの人々の大地の女神で、豊穣、生殖、真実、そして死者を司る。
「母なる大地」あるいはアベレワーとして知られる、死者の母でもある。
アサセは天空の男神ニャンカポン(ニャメ)の妻である。アサセは二人の子、ベアとタノを産んだ。ベアはビアとも呼ばれる。
一部の民話では、アサセはトリックスターのアナンシの母でもあり、聖なる首長たちの神的な継母でもある。
信仰
アサセはきわめて強い力を持つ女神だが、その神殿はない。かわりに、畑そのもので祀られる。アサセ・ヤの聖なる日は木曜日で、「ヤア」はアカンの人々の名づけの習わしで、木曜日に生まれた女性を意味する。この日に土地を耕すことは禁じられた。土に触れて立てる誓いは、最も重い誓いとされた。死者は大地へと還っていき、アサセは死者を受け取る母とされる。葬りのときには、大地に許しを乞う儀礼が行われた。
アサセ・ヤ(木曜日)とアサセ・アフア(金曜日)を区別する伝承もあり、前者は乾いた硬い土地と死を、後者は豊かな土地と生殖を司るとされる。
図像と象徴
神殿を持たず、像も作られないのが通例である。主画像は、アカンの瓢箪の上の女性像(19世紀末〜20世紀初頭、テラコッタ)で、この女神を表したものとは限らない。
系譜と関係
夫はニャメ。子はビアとタノ。アナンシの母とする伝承がある。
文化的足跡
木曜日に耕作を休む習俗は、ガーナの農村で今日も残る地域がある。
なおこれらの宗教は今日も信仰されている生きた伝統であり、本項の記述はその神格の伝承と図像に関する学術的な整理である。
領分・別名
親・配偶者・子までを表示(全体はフル系図ページへ)。実線=主要伝承/点線=異伝・別系統。