テオニム THEONYM · 世界神話アーカイブ 神格を検索
PLATE — ἈΦΑΊΑ
HELLAS · ギリシア神話
ἈΦΑΊΑ

アパイアー

アパイア · アファイア · Aphaea

アイギーナ島でもっぱら崇拝された地方の女神。クレータのブリトマルティスがミーノースから逃れてこの島で姿を消した(アパネース)ことからこの名で呼ばれたと伝えられ、アルテミスと同一視された。前500年頃のアパイアー神殿の破風彫刻はミュンヘンに収められている。

01

解説

概要

アパイアー(Ἀφαία、アパイア、アファイア)は、古代ギリシアの女神である。南ギリシアのアイギーナ島でもっぱら崇拝された地方神である。

古代ギリシアの地方神の多くと同じく、習合されてアルテミスやクレータ島の女神ブリトマルティスと同一視された。

神話・物語

古代の詩人や歴史家は、ブリトマルティス——クレータ語で「甘美な乙女」を意味する——がクレータでミーノース王らに追われ、のちアイギーナ島へ逃れて、そこでアルテミスの庇護のもとアパイアーの名で崇拝されたと記す。

アントーニーヌス・リーベラーリス『変身譚』第40章はこう伝える。ブリトマルティスはクレータ島から逃げてアイギーナ島で舟から跳び降り、小さな森へ逃げ込んだ。その地に、今日アパイアー女神の神殿が建つ森である。彼女は姿を消し(アパネース)、そのために島の人々はアパイアーと呼んだ。

パウサニアースも、アイギーナ島にアパイアーの聖域があり、ピンダロスがこの女神のために讃歌を作ったと記す。

図像と象徴

固有の図像は伝わらず、本サイトも主画像を掲げない。アイギーナ島のアパイアー神殿(前500年頃)は、ドーリス式神殿の最もよく保存された例の一つであり、その破風彫刻——トロイア戦争を主題とする——はミュンヘンのグリュプトテークに収められている。

ブリトマルティスについては、ミーノースから逃れて海へ身を投げ、漁師の網に救われたという話も伝わる。

系譜と関係

アルテミスとブリトマルティスに同一視される。アイギーナ島の地方神であり、汎ギリシア的な神話体系には固有の位置を持たない。

文化的足跡

アパイアー神殿は、19世紀初頭にバイエルン王太子ルートヴィヒが破風彫刻を購入したことで広く知られるようになった。ギリシア彫刻のアルカイック期から古典期への移行を示す作例として、美術史上の重要な位置を占める。

02

領分・別名

03

資料

Wikidata
Q618401 — 骨格データの出典