手に持って振り鳴らす楽器。U字形またはナオス形の枠に横棒を通し、そこに嵌めた金属片が触れ合って澄んだ音を立てる。ハトホルの祭祀と深く結びつき、柄にこの女神の顔を象ったものが多い。イシスがハトホルの属性を取り込むにつれ、シストラムもイシスの持物となった。音は神の荒ぶる心を鎮め、悦ばせると考えられ、女性が神へこれを振る場面が神殿壁面に繰り返し現れる。ギリシア・ローマ世界へ移ったイシス崇拝では、この楽器がエジプト由来を示す標識として働き、祭司や信徒の像はしばしばこれを手にしている。
GLOSSARIUM · SISTRUM