定められた年数ごとに社殿を新たに造り、神体を新しい宮へ遷す儀。伊勢神宮のものが最もよく知られ、二十年に一度、内宮・外宮とも隣接する敷地に社殿を建て替え、御装束神宝もことごとく新調して神を遷す。持統天皇4年(690年)の内宮の遷宮を第1回と数え、戦国期に百二十年余りの中断を挟みながら、2013年の第62回まで続いてきた。二十年という周期の理由は定かでないが、掘立柱の建物の耐用年数、技術の伝承に必要な世代の間隔などが説かれる。建物を古びさせずに更新し続けることで、常に「はじめ」の状態を保つという思想が、中世の伊勢神道においては「元々本々」の語で理論化された。像を作らずに神を祀る日本の祭祀のありようを、最も明瞭に示す制度である。
GLOSSARIUM · SHIKINEN SENGŪ