梵語ヴィディヤーラージャの訳で、明(真言・呪)の王を意味する。密教に特有の尊格の一群であり、憤怒の相をとり、武器を執り、火焔を背負う姿で表される。三輪身の説では如来の教令輪身にあたり、平易な説法では導けない衆生を力ずくで引き戻す役を担うとされる。多面多臂の異形をとるものが多い。日本では不動明王を中心に、降三世・軍荼利・大威徳・金剛夜叉を加えた五大明王が最も重んじられ、このほか愛染明王・孔雀明王・烏枢沙摩明王などが信仰を集めた。恐ろしい姿が慈悲の裏返しであるという理解が、明王という尊格の基本にある。
GLOSSARIUM · MYŌŌ / VIDYĀRĀJA