天保12年(1841年)に刊行された妖怪画集。『桃山人夜話』ともいう。桃山人(とうさんじん)こと桃花山人の文章に、絵師の竹原春泉斎が挿絵を添えた。全五巻で、各地に伝わる妖怪や怪異を一話ずつ、物語仕立ての読み物として収める。鳥山石燕の『画図百鬼夜行』が一体ずつを図鑑のように並べたのに対し、この書は怪異にまつわる説話とともに描く点に特徴があり、絵も陰影を用いた写実的な筆致をとる。磯撫でや船幽霊、小豆洗い、飛頭蛮など、他に古い図像を持たない妖怪の姿を、この書が今日に伝えている。近代以降の妖怪画に与えた影響も大きい。
GLOSSARIUM · EHON HYAKU MONOGATARI