神格に対して特定の人物への罰を求める文を刻み、聖泉・井戸・墓などに投じた薄い金属板。ラテン語でデフィクシオ、ギリシア語でカタデスモスと呼ぶ。主に鉛や錫合金が用いられた。恋敵・競技の相手・盗人・訴訟の相手が対象となり、文面はしばしば法廷の語法を借りる。文字を逆向きに綴る、行ごとに向きを変えて書くといった操作を伴うことが多い。ブリタンニアのバースではスリスに宛てた約130点が聖泉から出土し、その大半が浴場での盗難の訴えである。神々への祈願と私人間の紛争が同じ書式で結ばれる点で、古代の宗教と社会をつなぐ資料として重視される。
GLOSSARIUM · DEFIXIO