「海の上、大洋の上、ブヤンという島に」——ロシアの呪文と昔話は、しばしばこの定型句で始まる。島には樫の大木が立ち、白く燃える石アラトィリが置かれ、そこがあらゆる力と癒しの源とされた。不死身のコシチェイの死を収めた櫃が吊るされているのも、この島の樫である。実在の地名との対応を求める説はいくつも出されたが、いずれも決め手を欠く。呪文の効力を保証するために唱えられる、世界の中心としての場所と見るのが穏当である。
GLOSSARIUM · BUYAN
「海の上、大洋の上、ブヤンという島に」——ロシアの呪文と昔話は、しばしばこの定型句で始まる。島には樫の大木が立ち、白く燃える石アラトィリが置かれ、そこがあらゆる力と癒しの源とされた。不死身のコシチェイの死を収めた櫃が吊るされているのも、この島の樫である。実在の地名との対応を求める説はいくつも出されたが、いずれも決め手を欠く。呪文の効力を保証するために唱えられる、世界の中心としての場所と見るのが穏当である。